クイズの楽しさ ページ2
緊迫した空気。
少し遠くで司会者の声が響く。
いつもよりも少ない人数で、無観客だからこそ。
その空気を最大限に楽しんでやろうじゃないか。
問題が読まれる合図が出た。
目を閉じ、息を深く吸う。
目を見開き、息をストンと吐く。
体制を低くし、ボタンを持つ手に力を込める。
｢問題
記号｢D｣で表される、スト｣
ボタンのランプと共に、聞き慣れた機械音が誰かの解答権を知らせる。
自分のランプを見れば赤く、自らの存在を知らせるように光を放っていた
…押し勝った。
冷静に、かつ的確に。
緊迫する空気感の中、短いシンキングタイムで如何に頭を回転させられるかがクイズプレイヤーの見せ所だ。
『…ジオプトリー』
正解を知らせるこの音は、自分の為に何度も鳴らされ、幾千と他人の為に鳴らされた。
やはり、自分の為に鳴らされるのはなんとも言えぬ高揚感に包まれる。
楽しい。
自分の正解音が響き渡るこの瞬間が1番に思う。
仲間とこの嬉しさを分かち合い、勝利へ共に歩んでいく事で
…色の無かった人生に火を灯せたんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あり(プロフ) - 妖桜さん» ありがとうございます。拙い文章ではありますが、是非今後もご愛読頂ければ幸いです。 (2020年7月31日 7時) (
レス) id: f40a87be7b (このIDを非表示/違反報告)
妖桜(プロフ) - 始めまして。「ちょっと切なめなお話」がちょっとどころじゃないです。( ﾉД`)ｼｸｼｸ…離れて互いに全面的には良くなったのに内面の葛藤、すれ違いが感受出来ました。また気ままにでも作品を投稿してください。(__) (2020年7月30日 23時) (レス) id: a702a85950 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あり | 作成日時：2020年7月25日 20時
