天てれ小説〜いつか晴れた日に〜

異変 ページ8

朝練の後、

教室へ戻ろうとすると、



「おはよう。」



廊下にいた寿々歌が、声をかけてきた。



「おはよ。」





「・・・・Aと、



・・・約束してたん？」





「何を？」




「・・・楽しそうに走ってたやん。」




「逆だよ。


一人で走りたかったんだよ、俺は。





今日も寄り道で来てたのか。」




「そっか。


気にせんといて。・・・何でもないからさ。」



寿々歌は笑顔をみせると、

教室へ入っていった。









・・・・・・・・わからん。






・・・・ま、いいや。



気にするなって言ってるんだから。







寿々歌とは、


中学から同じ学校だけど、

同じクラスになったのは、今回が初めてだ。



中学の頃の生徒会で

１年一緒に頑張ってきた仲間でもある。



女子と話すのが苦手な俺でも、

次から次へと話題をふってくれるから、


はじめから自然と話すことができた。



俺と同じで、理不尽なことが嫌いだし、

考えることが似ていて、何かと気は合う。



話題の引き出しが、

ジャンル問わず沢山あって、

生徒議会でも、

寿々歌がいると話が進んだし、

場が和んだ。



それだけ、あいつは周りを見て、

気遣いをしようと努力をするから、


気疲れも相当だろうけど・・・。




男とか女とか関係なく

話ができるから、

頼りになるし、気が楽でいられる。





・・・・でも、

最近の寿々歌は、

さっきみたいに、はっきり言わず、

うやむやにすることがある。


女子っぽい・・・というか。





まぁ・・・・・・



はじめから女子だけど。

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