新入部員 ページ6
翌朝。
いつものようにグランドへ行くと、
・・・・・何故か、白崎がいた。
「・・・・・お前、何やってんだよ。」
ランニング中の白崎に声をかけると、
白崎は俺の方へ、走ってきた。
「おはよう。隼也くん。」
「・・・・・・・おはよう。
・・・ここで何やってんだよ。」
「何って・・・・・。
ランニングだけど。」
俺は大きくため息をついた。
・・・俺の好きな時間、場所が・・・。
俺はベンチに、
タオルやペットボトルを置いて、
白崎に構わず、走り出した。
「隼也くんって、陸上部なの?」
白崎は、俺の後について、
ジョギングしながら話しかけてくる。
「ああ。」
「得意な競技は?」
「短距離と高跳び。」
「私も短距離、得意なんだ。
200m走の、タイムいくつ?」
「・・・・・・・・・・。」
「ねぇ。タイムいくつ?」
「・・・っせぇな。
静かに走れ。 気が散る。」
「・・・・・はい。」
俺の言葉に、白崎は素直に応じた。
・・・・そういえば、
賞をとったとか言ってたな・・・。
「・・・・お前のタイムは
いくつなんだよ。」
「私のタイムは、24秒。」
「え?!」
俺は思わず、振り向いた。
「早いな。」
「でしょ?」
「陸上部入れよ。
もっと早くなる可能性だってあるだろ。」
「・・・・・。
・・・・静かに
走りたいんじゃなかったの?」
白崎はそういって、俺を追い抜いた。
走ってる最中は ”無”でいたいはずの俺が、
女子に、うっかり話をしていたことに気づいて、
少し恥ずかしくなった。
部活のことになると、
口を閉ざす。
・・・・意地でもやりたくないんだな。
「・・・・白崎。
とりあえず、
陸上部に所属してることにしろよ。
幽霊部員でもなんでもいいから。」
俺がそういうと、
白崎は足をとめて振り向いた。
俺は関係なしに、通りすぎる。
「・・・ありがとう。」
小さな声で聞こえた気がした。
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arinko(プロフ) - 珠さん» コメントありがとうございます(#^^#)頑張りま〜す。夏休み、今日から始まるとこもあるみたいですね。うらやましい♪珠さんも、忙しいのを乗り切って、”休み”を楽しみましょうね。応援ありがとうございます(*'ω'*)更新いっぱいしました! (2014年7月18日 22時) (レス) id: ecd51cfc3a (このIDを非表示/違反報告)
珠 - そうですね!そろそろ夏休みですね!夏期講習頑張ってください^_^私も宿題やなやらで頑張ります!更新も頑張ってください*\(^o^)/*応援してますo(^_^)o (2014年7月17日 22時) (レス) id: 2f7017536f (このIDを非表示/違反報告)
arinko(プロフ) - 林檎さん» いえいえ。こちらこそ、いつも見てくださってありがとうございます(*'ω'*)♪また更新したので読んで下さいね。 (2014年7月13日 23時) (レス) id: ecd51cfc3a (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 今日も更新ありがとうございます(〃〃) (2014年7月12日 21時) (レス) id: 09395e9f5c (このIDを非表示/違反報告)
arinko(プロフ) - 珠さん» いつもコメントありがとうございます(*'ω'*)引き続き、楽しみながら読んで頂けるとうれしいです♪応援して下さる方がいるかと思うと、すごく頑張れます!私の宝です♪ありがとうございます★ (2014年7月11日 20時) (レス) id: ecd51cfc3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:arinko | 作成日時:2014年6月26日 16時