天てれ小説〜いつか晴れた日に〜

転校生　３ ページ4

「王子・・・・。


・・・すごいね(笑)


恥ずかしくないんだ(笑)」



「すごいよね？

僕も結構気にいってるんだよね。」




・・・・かみ合ってない・・・。



どんな言われ方されようと、

動じない玲音に拍手だな・・・・。





「白崎さんは、陸上部に入るん？」


寿々歌が入部する部活を聞く。


「ううん。」


「じゃぁ、バスケとか、バレー？」




「私、部活はしないよ。」




「え・・・？」


笑顔でいう白崎に、


寿々歌と玲音は、同時に驚いた。


「うちの高校は、

全員なにか一つ、部活に入らなかんから。」



「でも、私はしないよ。」


「え・・・・？」


寿々歌は、白崎の返しにとまどって、黙り込んだ。






「お前、ふざけ・・・・！」



”わがまま言った時は、

彼女がクラスでうまくやれるように、

フォローしてやってくれ。”


白崎に注意しようとしたとき、

先生の言葉を思いだした。






・・・・・・・これも、



認めるのかよ・・・。







「・・・運動神経いいから、

そんなに早く、部活選べないだろうから、


じっくり考えればいいよ。」



「・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・・。」


白崎と寿々歌から視線をあびる・・・。。



「そうだよね。

この学校にどんな部活があるかも、

まだ知らないだろうしね。


ちなみに僕は、カメラ部だよ。」


玲音が普通に反応してくれたおかげで、

場の空気が救われた。




「あ、それから、

今日はウチたちのグループが、

掃除当番やから、


終礼終わったら、掃除道具の場所教えるね。」


話を切り替えて、

寿々歌が白崎に言ったけど・・・。



「終礼終わったら帰るから、


掃除は終礼前の休憩のときにするよ。」




「え？



掃除の時間決まっとるし、

机を後ろへ運んだりするから、


それはできんよ。」




「じゃぁ、帰る。」





・・・・・・・・。



またかよ・・・・。



「机拭きなら終、礼前にできるだろ。」

俺は１時限目の用意をしながら、助言した。



「じゃぁ、そうする。」



白崎は納得したけど、


寿々歌は、意味ありげな目で俺に視線を送る。





・・・・・仕方ねえだろ・・・。





”このことは、他に知られないようにな。


彼女が特待生だということも。”








・・・特待生だか


なんだかしらないが・・・。






・・・自分のわがままのために、


人を巻き込むなよ。

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