32 ページ33
ドキドキしながら哲人の部屋に入る。
哲人の背中は大きくて、頼もしいなぁと、改めて感じた。
哲人「なあ、A」
『なに？』
哲人「今なら、いいかな？」
『え？なにが？』
哲人「まえ、俺が告白した時、Aは慎吾さんのものだったけど、今なら、いいよね」
『…………哲人……』
涙が溢れた。
なんで泣いてるのかな……
すると、哲人が抱きしめてくれた。
哲人「…ごめん、大丈夫？」
『ん……』
哲人「泣きたいときは、泣いたほうがええと思う。」
『哲人…』
哲人の腕のなかは温かくて。
涙を流している間、ずっと抱きしめてくれた。
『ごめん…』
哲人「泣き止んだ？」
『うん…』
哲人「ん、良かった」
『ありがとう……あ、私、帰るよ』
哲人「……いいよ、泊まっていきな、部屋貸すから」
『え？』
泊まる！？
あ、でももう慎吾さんと別れてるから別に泊まってもいいか……
ってよくない！
申し訳ないし……ねえ……その…
哲人「ん、ベッド使いな。俺は布団があるから」
『いいよ、哲人ベッドで寝て！』
哲人「じゃあAは布団で」
『うん』
あれ、なんか泊まる流れになってる……
『ごめん…』
哲人「いいよ」
哲人は最後まで私に優しくしてくれて、私は深い眠りについた。
次の朝。
目が覚めた。
『ん……あ、哲人…』
哲人は起きていた。
私も慌てて起き上がる。
哲人「今日月曜日、オフ」
『あ……そっか』
哲人「大丈夫？」
『うん。哲人…
ありがとう』
慎吾さんのことは、もういいの。
そりゃそうだよ。慎吾さんみたいなかっこいい、優しい、大人な人に、私はふさわしくない
哲人「A」
『？ん？』
哲人「慎吾さんのことが落ち着いて、Aも落ち着いたら、俺と付き合って」
『哲人……』
哲人「今日オフだからどっか行こう」
慎吾さんといた時は気が付かなかった、哲人の本当の優しさ。
慎吾さんみたいに、大人な感じはないけど、頼もしさがある。
哲人「俺、朝飯の買い物行ってくるから、ちょっと家で待っとって」
『ありがとう』
家で哲人を待っていると、LINEの音が鳴った。
〜♪
【慎吾さん】
その文字に、思わず顔をしかめる。
前までは大好きだった【慎吾さん】の文字。
今は………
内容を開く。
【会って話したいことがある】
今更…
無理だよ……
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅葉蓮＊私は私であるしかない(プロフ) - オリジナルフラグ外しましょう (2016年7月7日 22時) (携帯から) (
レス) id: 5fe719242e (このIDを非表示/違反報告)
arinko0526(プロフ) - あいさん» ありがとうございます！頑張って更新していきますので、よろしくお願いします (2016年7月7日 7時) (レス) id: e1d2f09c2c (このIDを非表示/違反報告)
あい - 凄く面白いです!!これからも頑張ってください！ (2016年7月7日 2時) (レス) id: 7b86375caa (このIDを非表示/違反報告)
arinko0526(プロフ) - すみかさん» ありがとうございます！分かりました、二人の関わりもっと入れていきます。貴重なご意見ありがとうございます (2016年7月6日 20時) (レス) id: e1d2f09c2c (このIDを非表示/違反報告)
すみか - 頑張ってください！もっと慎吾君と哲人君の関わりがほしいです (2016年7月6日 20時) (レス) id: e3380272d4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ありんこ | 作成日時：2016年7月5日 22時
