そして、ごちんと頭を打つまでお約束 ページ3
変わらない朝、変わらない場所。
しかし、そこには、いつもとは違う光景があった。
「A！元気でね！」
「ずっと、大好きだよー！」
「お手紙いっぱい書くからな！」
「また、会おうね！！」
10数人の子供達が次々と声を1人の小さな女の子にかけていく。
その子は、たった数ヶ月前…
いきなり孤児院に文字通りに現れた。
そんな不思議な赤ん坊は…悲しいことが起こったばかりだったその孤児院に笑顔をもたらした。
だから、皆その子のことが大好きだったのだ。
施設の大人達は、別れを告げ、
また会おうと約束する子供達を悲しげに見つめる。
大人達は、それが二度と叶わないことを知っていた。
女の子はそっと抱き上げられて車に乗せられドア月閉まると車は走り出す。
見送りに来た子供達は、その車が見えなくなるまで、ずっと手を振り続けていた。
やがて、車が見えなくなる。
大人たちに建物の中に戻るように促され、
子供達はいつもの日常へと戻って行く
その女の子という喪失感を抱えながら
*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･'(*ﾟ▽ﾟ*)'･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･*
さて、そんな頃、
施設を去って行った女の子はというと…
超が着くほどご機嫌だった。
お別れした後なのにこれはどうなのかと思う人もいるだろう。
だが、しかし！
そんなことは、関係ない！
車が楽しいのである！
もう一度言おう！
車が楽しいのである！
まぁ、これはその女の子にとって無理はないかもしれない。
問題は大アリだけど、
その女の子はまだ、たったの2歳！！
生まれて初めて、車というものに乗ったのだ！
施設の皆のことなど忘れて、←酷いw
大はしゃぎしてしまうのは当然の事！！
そして…事件は起こっちゃうのだ。
それは、一行が目的地へと着く少し前のこと、
小さな女の子の興奮は最高潮に達していた。
そして、引率の大人が、ちょっと目を離したその瞬間
ゴチン！！
と窓と衝突した。
彼女は思い出す。
ある種忌々しいとも言えるその記憶を
"前世の記憶"という名の黒歴史の数々のことを
Aは、自分の意識が遠くなって行くのを感じながら思う。
前世なんて思い出すもんじゃないと、
彼女はまだ知らない
この世界が
その場所であるということを
そして、自分がすでにこの世界に生まれ落ちたその瞬間から、物語の渦中にいるということを
ーーーー誰も知らないーーーー
その物語の名前は…
ーーーー学園アリスーーーー
これまた、典型！なんちゃって神様！（笑）…うん？→←物語の始まりは
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作者名：リリアン | 作成日時：2022年6月22日 23時
