とある果物によるカクカクシカジカ! ページ11
ウチらは…
ウチと蛍は、
この近隣で知らん人は
モグリゆうくらいの名物コンビやってん
出会いは小4
初めはとっつきにくそうな転校生、蛍にどちらかというかと反感を持っとったウチ。
ある日蛍から、話しかけられてん。
「可愛い子は、キャラが被らない限りは、〇娘然り一緒にいた方が何かとお得じゃない?」
ウチは、思った。
コイツは…っ!!
コイツは分かっとる女や…っ!!!
いっそ憐れである。
この時、蛍は豪華な景品をゲットするためだけに、この少女佐倉蜜柑に声を掛けたのだ。
バカは幸せとはこのことだ。
その日以来
ウチラはいつも一緒。
どこでも
いつでも
いつまでも
せやのにや…
「そんなウチを捨てて都会のピチギャルに走るなんて
蛍の薄情者ーーーー!!!!!!!」
スコーーーーーンッ!!
教師が投げた黒板消しが彼女の頭に吸い込まれていく
「立っとれ」
「うぅーっ!!うっ、うっ、うっ、ひぐっ、ぐすっ」
「蛍ちゃんがおらんようになってから蜜柑ちゃんおもろいくらい元気ないなぁ」
「せやけど蛍ちゃんかてシビアやわ、半年で手紙一通やなんて。向こうの学校で友達がぎょーさん出来て、こっちのこと忘れてもうたんやろか。東京みたいな都会ってなんや楽しそうやし」
「でも、お父さん言うてたわ…
『自分の子供が蛍ちゃんみたくアリスやのうて良かった。』
って」
そこで、蜜柑のクラスメイトがヒソッと言う。
「なんやアリス学園って、一度入ったら親でもなかなか会うことが出来ひん、監獄みたいなとこなんやて。
滅多なことでは電話も出来ひんし、手紙の内容もチェックされるておとん言うてた。せやから、蛍ちゃんの両親も離れ離れになるのを嫌がって、スカウトから逃げ回ってたって言うてた。」
「あれー?じゃあなんで急に行く気なったん?」
「国から出るお金が欲しかったんやって」
「ええぇ…」
な、な、な、なんやそれぇーーーー!!!!
いっそ憐れである。
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作者名:リリアン | 作成日時:2022年6月22日 23時