秋桜（by.ROOMS）6 (ページ29)

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………たぶん、状況から察すると、

櫻井さんは、サトシさんのお手伝いをするために、サトシさんから頼まれた道具を運んで、家とココを往復していたわけで。

でも、今、サトシさんも結局、戻ることになったから、言うなれば、無駄骨ってことで。

それを言いづらそうに言う、サトシさんと、
満面の笑みで受け止める櫻井さん………。

二宮くんがおかしそうに笑っていて、
珍しく、サトシさんの方から、そんな二宮くんのお尻をポン、と叩いた。

「潤くんがね、日曜日に相葉サンとあっちに行ったの。
相葉サン、ちょっと疲れた顔していたから、帰りに事故おこされたら心配ってさ。
だから、翔ちゃん、ちょっと張り切ってんだよね、サトシの世話」

二宮くんが囁くように、教えてくれる。

「されてねーよ、世話」

地獄耳のサトシさんが、不服を申し立てる。

「されてんじゃん。
翔ちゃん、ずっとサトシの後くっついて。
なんて言うんだっけ、アレ、そう！
コバンザメ」

「こっ、コバンザメって。ちょっと、二宮くん！」

慌て、二宮くんを諭す。

「…………。
……………ここら辺にサメ、かなぁ」

どうやら。
サメ、から、連想を始めちゃったサトシさんが、ナポレオンフィッシュの50cm下くらいに空いた白い部分を手で触ってナポレオンフィッシュとの位置確認をしている。

「………サトシさん、サメ気に入ってましたもんね」

サメ位置を、真剣に考え始めたサトシさんに言うと、
「んふふ」
と、上機嫌な笑いで返される。

「そっかぁ。サトシくん、サメ、好きなんだぁ///」

何故か照れた櫻井さんを不思議に思って見ていたら、また、二宮くんの堪えた笑い声が聴こえた。

「ほら、行くよ、翔ちゃん！」

二宮くんが、笑いながら櫻井さんの手からトレイを取る。
それから、パステルの箱が重なった場所にトレイを置いた。