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1.4（sideN） ページ4
俺と翔さんは母親同士が姉妹の、いわゆる従兄弟。
年は翔さんのが2コ上。
俺は高校3年生。
翔さんは経済学部の2年生。
本来なら、受験生の俺は必死こいて勉強している時期なんだろうけど、幼稚舎からずっと私立で過ごしてきた俺の入る大学はレール上に続いている場所で決定している。
その先の未来に可も不可もない。
納得もしている。
コレは、ゲームだ。
決められた設定と、備わった能力で、ダンジョンをこなす。
それは、俺だけじゃなく、
そういうものとは思っていない、翔さんも。
僕と翔さんのいわゆる、「身内」は、国内でも高いシェアを誇る薬品会社を一族で経営している。
CEOは父親。
役員も、みんな親戚筋。
上場はしていないから、たぶん、この身内間経営は続く。
今のとこ。
で、たぶん、直系でいくと、ゆくゆくは俺が最高経営責任者になる。
決められたレールは、悪くない。
不安も、不満もない。
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作者名：えりんこ
作成日時：2014年5月29日 12時
