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あくる日は、やっぱり雨に降られて。
放課後、バスを乗り継いで病院へ行った。

雨にも関わらず現れた俺らを見て、祐樹は喜ぶ、というより、楽しむという表現がピッタリな顔をしていた。


「どうしちゃったの?」


祐樹が笑いながら、俺に訊いてきて。


「どうしちゃったんだろうね」


俺も同じ調子で答えた。
祐樹は、袖と足元をぐっしょり濡らした俺たち2人をクスクスと笑って見ていて、
俺は少し気恥ずかしい思いを味わう。

………祐樹の言葉で、今まで自分が無意識に雨の日のお見舞いを避けてきただろうことを知った。


「祐樹。俺、たぶん、毎日来るから」


覚悟しとけよ?くらいな勢いで智くんが言う。


「え?」


「明日も明後日も、ここ来るよ」


「あははは、大野サン。
俺、毎日来てもらっても、おもてなしとかできないよ?」


「いらないよ、そんなん。
………でも、タオル貸して?」


智くんが言うと、祐樹がやっぱり笑いながら、引き出しからタオルを取り出し、俺たちに渡してきた。

フワフワの白いタオルで顔を包み込む、犬みたいな智くんを見て、祐樹が柔らかく目を細めた。
俺は、タオルをその手に乗せたまま、そんな2人の様子を眺めていた。

ーーー幸せな、光景に見えた。

祐樹をこんなに楽しませ、和ませる智くんに比べたら、俺がしてきた見舞いなんて、業務通達みたいにすごい味気ないもんに思えて。
今更ながら、祐樹に謝罪したくなる。


「翔くん、オシボリ、じゃねぇんだから」


タオルを手にしたまま、固まっていた俺を見つけて、智くんが笑いながら突っ込んできた。


「え?………あ、あぁ、うん」


智くんに言われて、ハッとした俺は、急いで、ガシガシと髪を拭う。


「兄貴、傘、差してきたんでしょ?
そこまで、濡れてないよ………アタマは」


「え?………あ、あぁ、うん」


「翔くん、すげー!
サイヤ人みたくなってる!」


智くんが笑いながら、俺の髪をツンツンと触ってくる。


「ちょっ!やめーい!!」


んふふ、と笑いながら、何度も髪を触ってくる智くんに、マジで照れてしまい、戦闘ごっこなフリをして逃げる。


「あははは。
兄貴、マジで髪すげーことになってる。
寝起きみてぇ!」


祐樹が笑いながら、卓上鏡を見せてくる。
見ると、本当に燃え上がるような髪型をした俺がいた。


「ぬぉわ?」



慌て、髪を撫で付ける。
七三みたいな分かれ方になり、また、直す。

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えりんこ(プロフ) - あひるさん» あひるちゃん、こちらにもいらしてくれたのね(TT)ありがとうね。時間のあまり取れない中、お付き合いいただけたのがありがたく嬉しくです。こちらの翔さんは優しさ6割 賢さ3割 残念さなキュートさ1割で生成されていますので。笑。何がので、やねん。本当、感謝感謝感謝 (2017年5月15日 15時) (レス) id: 0428e73e41 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - 結末を知っているからこそなのか、3人が幸せそうに声をあげて笑っているシーンでボロボロ泣いている自分。どうするの明日の顔。翔さんは優しいな。大野さんが告げた真実で、大野さんの孤独を想うんだから。 (2017年5月15日 0時) (レス) id: bcdb6e0c35 (このIDを非表示/違反報告)
えりんこ(プロフ) - いなばさん» 作品を作れるように努力したいです!←心意気だけは立派?笑。ありがとうございました! (2015年9月11日 23時) (レス) id: 5c7989ada0 (このIDを非表示/違反報告)
えりんこ(プロフ) - いなばさん» で黒、白作っちゃったから、ちょっとガタガタな感は否めませんが。それにしても、こうして懇意にしていただいて、すごくすごく書き手していて良かったと思えます!いなばさんとの出会いにも本当感謝!贅沢にツクを楽しめています。いなばさんをきゃーきゃー言わせる (2015年9月11日 23時) (レス) id: 5c7989ada0 (このIDを非表示/違反報告)
えりんこ(プロフ) - いなばさん» いなばさん〜!!こちらにも、ありがとうございます!今思うと、策に溺れた感があって(笑)黒、白→灰色って読み進めないと灰色の出だしから話しに入っていくのに本当に一苦労するんですよね〜。←他人事みたい。3つが独立しても楽しめたらいいな、と思って灰色ありき (2015年9月11日 23時) (レス) id: 5c7989ada0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えりんこ
作成日時:2014年9月28日 20時

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