忘却 ページ37
『あーあ、せっかく首輪を一度取ってあげたのになあ…忘れちゃうなんて』
「ああっ！一回、朝起きたら首輪が外れてたことがあんだよ！」
その時か？！なんて驚いて、引き続き尋問が始まる。
『これからは忘れないでね、悲しいから』
なんて瞳をうるうるさせて言えば二人は、うっ、と引き下がる。
数日で私はこの二人を手なずけてしまったかのよう…
“お前が忘れるから！”
“いやほんとに覚えがないんだ、仕方ねえだろ！”
後ろでそんなやり取りが続いているが私はいそいそとその場から離れる。
退散あるのみ！！
思い出せないのは物体の時間を戻す(この場合、首輪をなかった時間まで戻す)際は、人に触れたモノの場合、人へも記憶障害を及ぼしてしまうからだ。
私のユニーク魔法の特徴の一つである。
今回、首輪がエースの首に触れていたためにエースの記憶にまで影響が出ることは百も承知で魔法を発動した。
ユニーク魔法をあまりみんなに知られない為にはその方が好都合でもあるのだ。
私は私の保身のため、ユニーク魔法すらも知られることを避けたい。
でも今は、この寮のみんなならば伝えてもいいかな、なんて思ってる自分もいる。
そんな自分との葛藤の日々がこれから先続いていくのだろう。
『じゃあ、二人とも。僕疲れちゃったから寝てくるね！ではっ』
「おい、こら、まだ何もわかってない！」
後ろで呼び止める声が聞こえるが私には全て終わってしまえば楽しいひと時でしかない。
『良かった…』
(一件落着…かな)
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とまきち(プロフ) - 警察官さん» ご指摘ありがとうございます。確認ミスでした。修正済です。 (2020年4月27日 14時) (
レス) id: d35989c5b0 (このIDを非表示/違反報告)
警察官(プロフ) - ピーッ！ 今すぐにオリジナルフラグを外しなさい！ これ、違反作品ですよ！ (2020年4月27日 13時) (レス) id: 5b2b5dccb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまきち | 作成日時：2020年4月16日 14時
