一期一会 ページ14
ああ、まずい。
早く席を立たなければ。
遅れる。遅れる。
『あの…先輩…？そろそろ僕、次の授業の準備に…』
｢え〜、もうそんな時間かにゃぁ〜？｣
ハートの女王の法律第271条 昼食後は15分以内に席を立たねばならない そう決まっているのにどうやらこの先輩はそれを知らないらしかった。
そもそもことの発端は食堂にやってきた時だった。
私に近付いてきて、匂いを嗅いだ後、“なんで女の子がいるのかにゃぁ〜”なんて言うもんだからすぐさま口を塞いで席に着いたのだった。
食事を共にしながら話をしたがどうやらこの先輩はとっても自由人らしく、私が女であることを公言しないと踏んだ為、ユニーク魔法も使わずに今に至る。
『あの…ホントに貴方、ハーツラビュル寮の生徒ですか？』
寮でこのような変わった先輩など、見たことがなかった。
同期なら入学式典の際に見るだろうから勝手に先輩だと思ったのだが。
かく言う私も自室と図書室に篭もりっぱなしなので寮生ではないなどとそこまで自信をもって言えないのである。
｢みんなには姿を見せないように生活してるからねー｣
『えっと、お名前、何でしたっけ』
｢アルチェーミ・アルチェーミエヴィチ・ピンカー｣
そんな長ったらしくて覚えにくい名前ならむしろ記憶に残っていそうなのに。
見たこともなければ聞いたこともない。
｢みんなチェーニャって呼ぶかねぇ｣
(みんなって誰よ…)
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とまきち(プロフ) - 警察官さん» ご指摘ありがとうございます。確認ミスでした。修正済です。 (2020年4月27日 14時) (
レス) id: d35989c5b0 (このIDを非表示/違反報告)
警察官(プロフ) - ピーッ！ 今すぐにオリジナルフラグを外しなさい！ これ、違反作品ですよ！ (2020年4月27日 13時) (レス) id: 5b2b5dccb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまきち | 作成日時：2020年4月16日 14時
