【A3!】幽霊擬きの居候【茅ヶ崎至】2

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『ほら、お母さん、何か言って！』

『考え直せよ、親父。親父の酒癖の悪いとこも、ギャンブル癖も、みんなわかってるしさ』

「ひどいな、俺の設定」

酒癖にギャンブル癖。
この様子だと嫁も子供も捨てて出ていこうとしてる父親というところか。

『お母さんも全部わかった上で、お父さんと結婚したんだよ！？』

「もしかして、ゲーム好きとかけた設定か……」

ゲーム好きからギャンブル癖の設定とかどうやったら思いつくんだ。

『ほら、お前もなにか言えよ』

『え、えと、お父さん、出ていかないで……』

「Aちゃん……！？」

綴が呼びかけたと思えば、Aちゃんが恐る恐ると言った様子で出てくる。

『お、お父さんが居なくなっちゃったら私、悲しいよ』

視線をキョロキョロと落ち着きなく動かしながらも、Aちゃんは台詞を言っていく。

『お父さんに言いたいことだって言えてないのに』

『お願いだから、出ていくなんて言わないでよ』

『親父、考え直せって』

『ぐすんぐすん……』

『オレ、これからもお父さんと一緒に暮らしたいよ！』

Aちゃんの発言に続くようにして皆が声をあげる。

「……ぷっ、あははは！」

「至さん……？」

「お前ら、バカすぎ」

可笑しくて声を出して笑うと、咲也が声をかけてくる。

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