はじめまして青雉の娘です。 (ページ13)

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Aside

ザーザー
穏やかな波の音が聞こえる中少女は目を覚ました。

A「んんー、」

(え？ここどこ？知らない天井。まさか起きたら海賊に攫われてたみたいな？)

Aの想像はあながち間違いでは無い。

(えっと、とりあえず縛られてないし誘拐…では無いか)

起きがけのおぼつかない足取りで甲板へ向かう。
キィ
ドアを開けるとそこは…………異世界！
ではなく赤髪海賊団の船、レッドフォース号
しかも港ではなく海上。

(どうなってるの？なんでここに。確かここの海賊団の船員さんたちと話してたのまでは分かるんだけど……)

ホンゴウ「お！嬢ちゃん起きたか」

A「あ、ホンゴウさん…でしたっけ？」

ホンゴウ「おう！覚えてくれてたのか？」

A「運。記憶力には自信があるんだ！……それはそうと私、なんでここにいるの？」

Aは先程からの不自然な態度のホンゴウに違和感を覚えつつ、今1番の疑問を投げかける。

ホンゴウ「あー、まぁそれはお頭から聞いた方がいいな」

(なんか、さらに態度がおかしくなった？)

ホンゴウ「もう起きてる頃だろうし、お頭の部屋いくか」

A「うん」

(なんの根拠もないけど何となく本当に何となく、これ以上進んだらダメな気がする……)

Aの思いとは裏腹に先導するホンゴウはずんずん進んでいってしまう。

ホンゴウ「着いたぜ、ここがお頭の部屋だ」

コンコン

ホンゴウ「お頭起きてんでしょ、嬢ちゃんに説明してやれ」

シャンクス「ホンゴウか。分かった。入れ」

ホンゴウ「さ、嬢ちゃん」

A「う、うん」

シャンクス「嬢ちゃん、なんで嬢ちゃんがここにいるのか、気になってんだろ」

A「そうだよ」

Aにそう言ったシャンクスのはどこか言いずらそうにしている。

シャンクス「青雉に頼まれた。ここに嬢ちゃんを乗せてくれと」

A「……え？それはどういう」

シャンクス「詳しくは言うつもりはねェが、青雉は自分のそばよりもここのほうが安全だつってた」

A「………………………」

シャンクス「………………」

しばらくの沈黙が続く

A「じゃあ、お父さんはここには居ないんだね、会えないんだね、頭撫でてくれないんだね」

シャンクス「…………………あァ」

A「そんな気はしてたんだぁ、お父さん嘘下手だからさ、いつも顔に出てるの」