14人目のメンバーⅢ【SEVENTEEN】 (ページ19)

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鬼PD① ページ19

WZ『違うって。もっと微笑む感じで歌わないと。』

『微笑むってマジの微笑みじゃなくて？』

WZ『いや、微笑む感じの声のトーンってこと。優しい感じ。』

『やってるってー』

WZ『ならもっと優しさを出さないと』

『優しさなんていつも全面に出してるじゃん！』

WZ『あー、言い方が悪かった笑』

もうだめだ…わからない…
鬼PDといわれるジフンの監督のもと、録音してるんだけど、まったく納得してもらえなくて焦ってる。

『～♪』

WZ『もうちょい空気を含んだ感じにすればもっと良くなるから意識して』

『空気を含む…？』

ごめん、わかんない。
とにかくハムスターみたいにほっぺたに空気を詰めてみた。

WZ『ふざけてないでちゃんとやれー』

『え、いや本気…』

WZ『お前な、口に空気ためたら歌えないだろ笑』

『わかんないんだもん笑
空気を含むって例えばどんな感じ？』

ジフンのお手本を聞いてみると、空気を意識的に一緒に吐き出しながら歌うって感じみたい。

『～♪こう？』

WZ『お、いいじゃん。あとは音程が正確に出れば完璧』

『高いとこ？』

WZ『普通の音程から高くなる途中のとこ。～♪ここ。』

『あー、そこ若干曖昧なんだよな…』

WZ『今、Aのだと急に上がるから、少しずつ段階的に上げるのを意識するといいかも』

『～♪↑～♪↑～♪↑』

WZ『そう！できるうちに録音するぞ』

さっきと何が違うのか俺には全くわからなかったけど、どうやら良くなったみたいで、いきなり録音。

WZ『んーーーー…』

『また音程違った？』

WZ『いや、音程マシになったけど歌い方がさっきと変わってる』

『え、まじすか』

自覚なしやで笑

WZ『一旦前半だけやるか。～♪までやってみて。』

『おっけ。～♪』

WZ『よし。次後半な。両方意識してほしいけど無理そうなら音程を大事にして。』

『んー、なんとかやってみる。～♪』

WZ『…うん。さっきよりいいな。1回聞いてみるわ』

『おう。』

そう言って俺の録音をきく。
なんか…確かに優しい歌い方に聞こえないかもな…

WZ『自分で聞いた感じどう？』

『びみょー笑もう1回いい？』

WZ『おう。』

『～♪』

その後何回かやり続けると、ジフンからOKがでた。

WZ『今の上手いじゃん。聞いてみるわー』

『ちょっと声掠れた感あるけど大丈夫そ？笑』

WZ『いや、それが逆にいい感じ。』

『よかった笑でも俺たぶんライブとかで再現できないわ笑』

WZ『たしかにな笑』

まあなにはともあれ無事録音完了。