藤井流星 / チャラい先輩と海 ページ13
手紙を通じて呼び出された屋上。
屋上のドアを開ければ、茶色い髪を揺らして顔を赤くしている男の子がいた。
成績優勝でみんなから尊敬されている…同じクラスの中間淳太くん。
まさかそんな中間くんから呼び出しをされるなんて思わなくて今物凄く驚いている。
『あ、あの…"屋上で話がある"って……』
恐る恐る話しかければ少し顔を赤くしながらこちらを向いた中間くん。
そんな中間くんは何かを決意するように屋上の空気を吸った。
「僕と…付き合ってくれませんか」
人生初めてやった、こんな風に告白をされたのは。
屋上に来る前に薄々感じていた、誰かに告白されるんやないかって。
でもまさかその告白するのが成績優秀の中間くんだなんて。
こんな直球に告白されるのも初めてで…断ろうと決めていたのに断ることができない気がした。
『しばらく考えさせてもらってもいい？』
どうやら私は"申し訳ない"という気持ちが勝ってしまったみたい。
こんな返事をしたら後々面倒くさくなるのは分かっているのに。
でも真剣に告白してくれている中間くんの気持ちを踏み潰すことはできなかった。
「わ、分かった！」とどこか嬉しそうにそう言って屋上を出て行った中間くん。
変に期待させてしまったかな…と少しだけ罪悪感を感じた。
中間くんの返事…どうすればええんやろう。
「告白の返事迷ってるん？」
そんなことを思っていると突然そんな声が聞こえて。
慌てて声がした方を見るとだるそうに屋上に寝転がっている男の子がいた。
ま、ま、まさか…今の告白聞かれてた？
でもこんな質問するってことは聞いてたってことやんな？
そう思い慌てて彼の方に近づいて顔を覗き込めば…目の前に綺麗な顔があって。
彼の顔を確かめたことを心底後悔した。
やって…目の前にいる人は学校一チャラいと有名の藤井流星だったから。
私より一つ年上の彼は"女の子とたくさん遊んでる"と友達から聞いたことがある。
『あ、あのっ……』
「なぁ、Aちゃん」
慌てて話しかけようとすれば呆気なく藤井先輩に遮られて。
そんな藤井先輩はなぜ私の名前を知っているのか。
そういえば藤井先輩は学校の女子生徒の名前は全員覚えてるんやっけ。
そう思い「何ですか」と言って彼の方を見れば思い切り目が合って。
「今度俺と一緒に海行かへん？」
そんな藤井先輩はどこか低い声でそう言った。
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りってぃ(プロフ) - まるまるさん» 初めまして。コメントありがとうございます('ω')一気に読んでくださったんですね、もうすごく嬉しいです。夏にしたい青春にきゅんきゅんしていただいて何よりです。今絶賛公開中なので、ぜひ新作も見に来てくださいね。 (2018年9月28日 15時) (
レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる - 完結おめでとうございます！読んでいて楽しくて一気に最後まで読んでしまいました..！夏ならではの青春が詰まっていて我ながらキュンキュンしました..、新作も読ませていただきますね！ (2018年9月28日 0時) (レス) id: b9fcf0c55a (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - もちこさん» 初めまして。コメントありがとうございます('ω')更新を待ってくださったのも嬉しいですが、何より素敵なご感想を書いていただけたことが一番嬉しいです。どきどきしていただいてとても励みになります。新作もそろそろ公開予定なので、貴重にお待ちくださいね。 (2018年9月22日 15時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - やさきみさん» こんにちは。コメントありがとうございます('ω')色んな意味できゅんきゅんだなんて…物凄く嬉しいです。こちらこそありがとうですよ。実は私も重岡さんのお話が一番お気に入りなんです。新作もそろそろ公開するので、貴重にお待ちくださいね。 (2018年9月22日 15時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ - りってぃさん、完結おめでとうございます…！ひっそりと更新を楽しみにしておりました、どのお話もどきどきしてすごいなぁと感心させられました…！新作も楽しみにしています！ (2018年9月22日 9時) (レス) id: 4aed13764d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年8月21日 17時
