シャイ09. ページ9
あれから一週間。
ダブルデート以来、特に進展もなく。
のんびりまったりといつもの学校生活を送る。
そして今は休み時間。
久しぶりに神ちゃんと二人でお喋り。
「そういえば…しげめっちゃ喜んでたで」
『へっ…何が？』
世間話をしていた最中、
突然神ちゃんが大毅の話をするから思わず間抜けな声が出てしまう。
「この間のダブルデートで
しげとお揃いして観覧車でツーショットも撮ったらしいやん。」
『あぁ…それは私が勝手にやったことやから』
神ちゃんの言葉に慌ててそう返す。
大毅のことやから喜んでるやろうとは思ったけど。
神ちゃんにまでダブルデートのこと話してたとは。
「しげさ…"人生で一回はAとお揃いしてみたい"ってずっと言ってたから。
"Aからお揃い誘ってもらった！"ってめっちゃ嬉しそうにしてたで。」
そんな神ちゃんの言葉に思わず笑みが零れる。
大毅の喜んでる姿を想像すればするほど…舞い上がる自分がいて。
調子に乗った私は神ちゃんに
「もっともっと！」と大毅のエピソードをせがむが。
「これ以上はしげが可哀想やからやめとくわ」と断られてしまった。
ちらっと前を見れば
どんどんこちらに大毅が近づいてきて。
そんな大毅は神ちゃんにしがみ付くように抱きついた。
「なぁ…体操服忘れてもうた」
「それは大変やな」
そう言った大毅に優しく応えてあげる神ちゃん。
まるで私の存在は見えていないかのように話す二人をただ見つめる私。
どうやら大毅は体操服を忘れたみたいで。
今日は学年の男子全員でサッカーをするから借りる人がいないらしい。
「最悪やぁ…」と言って目の前でしゃがみ込む大毅。
そんな大毅を見ると居ても立っても居られなくなって。
私は慌てて自分の鞄から体操服を取り出して。
そのまま大毅の目の前に差し出した。
『私ので良かったら…使ってええよ』
そう言えば目を丸くしてただただ私を見つめる大毅。
予想通りの反応に思わず笑みが零れる。
「でも俺…汗かくから……」
『ふふっ…そんなん気にせえへんよ』
大毅の言葉にそう言えばいつものように嬉しそうな顔をするから。
ほんまは私に貸してほしかったんかな…なんて思ったり。
「ありがとう」と言って私の体操服を嬉しそうに受け取る大毅。
そんな大毅にやっぱり可愛いなぁ…と思い知らされた。
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りってぃ(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます、すごく嬉しいです(:_;) (2019年9月4日 18時) (
レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - りってぃさん» はい！見てみます！ (2019年9月3日 14時) (レス) id: b179e7f64c (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん、コメントありがとうございます(:_;)38話は個人的にも思い入れの話だったのでそう言ってくれるのすごく嬉しいです…！！読者様にこんなに感動していただけて私も嬉しいです…、もし良ければ他の作品もちらっと見て行ってください(..)*** (2019年9月1日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 初めまして！最初から読ませていただきました！続編が切なく胸がキューってなりました笑それに38個目で泣いてしまいました…こんなに感動するなんて思ってなかったので自分でもびっくりです！！ (2019年8月22日 2時) (レス) id: b179e7f64c (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 風勝健葉聡さん» 初めまして。コメントありがとうございます('ω')初めから読んでいただけたなんて…本当に嬉しいです、ありがとうございます。コラボ企画の方も見てくださるなんてやる気が出ます。これから更新頑張りますね。コラボ作品の方でもよろしくお願いします。 (2018年8月3日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年5月4日 15時
