シャイ37. ページ37
あの後、お粥を全部食べてくれた大毅。
そんな大毅をゆっくりソファに寝かす。
それと同時に薬を飲んでいないことに気づいて。
水を入れにいこうと立ち上がれば隣に寝ていた大毅にきゅっと裾を掴まれた。
「Aっ…どこ行くん？」
どこか寂しそうにそう呟いた大毅に何とも言えない気持ちになって。
私はそっと大毅の手を握って「水入れにいくだけやから」と優しく伝えた。
そんな大毅はどこかほっとしたような納得いかないような顔をして。
小さい声で「分かった…」と呟いた。
.
キッチンへ向かい冷蔵庫から冷たい水を取り出す。
この水は冷たい方がええんかなとか温めた方がええんかな…なんて考えながら。
ちらっとリビングの方を見れば
テレビの隣に写真立てのようなものがあって。
少しだけ目を細めてみると
そこには私と大毅が付き合う前に体育祭で撮ったツーショット写真があった。
『懐かしいなぁ……』
そう呟くと同時に体育祭のことを思い出してしまう。
初めてのツーショット、ハチマキ交換。
借り人競争で大毅と一緒に走ったこと、大毅がリレーで流星を抜かしたこと。
そんな懐かしい思い出にまたじゅわっと心が温かくなった。
そんなことを考えてると突然私のスマホの着信音が鳴り響いて。
慌てて手に取って画面を見ればそこには"流星"と書かれていた。
『もしもし…流星？』
「おい、しげとは上手くいってるんかぁ〜？」
電話に出ればどこか楽しそうな流星の声が聞こえて。
電話の向こうは騒がしくて…神ちゃんと結衣ちゃんも一緒にいるのが分かった。
「しげの体調は大丈夫？」
『うん…まぁまぁかな』
電話越しに聞こえた神ちゃんの言葉にそう答える。
「先生心配してるで〜？」
『もう落ち着いたから…そろそろ学校戻ろっかなぁって思ってるから大丈夫やで」
すると次は結衣ちゃんの声が聞こえてきて。
そんな結衣ちゃんの言葉に慌ててそう返す。
それから「仲直りしろよ〜」という三人の声とともに電話が切れてしまった。
騒がしいなぁ…と思っていると突然後ろから強引に抱きしめられて。
私を抱きしめている大毅は何度も「嫌やっ…」と呟いていた。
「流星のところなんか行かんといてやっ……」
そう言った大毅は私の首筋にそっと顔を埋めた。
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りってぃ(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます、すごく嬉しいです(:_;) (2019年9月4日 18時) (
レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - りってぃさん» はい！見てみます！ (2019年9月3日 14時) (レス) id: b179e7f64c (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆうさん» ゆうさん、コメントありがとうございます(:_;)38話は個人的にも思い入れの話だったのでそう言ってくれるのすごく嬉しいです…！！読者様にこんなに感動していただけて私も嬉しいです…、もし良ければ他の作品もちらっと見て行ってください(..)*** (2019年9月1日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 初めまして！最初から読ませていただきました！続編が切なく胸がキューってなりました笑それに38個目で泣いてしまいました…こんなに感動するなんて思ってなかったので自分でもびっくりです！！ (2019年8月22日 2時) (レス) id: b179e7f64c (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 風勝健葉聡さん» 初めまして。コメントありがとうございます('ω')初めから読んでいただけたなんて…本当に嬉しいです、ありがとうございます。コラボ企画の方も見てくださるなんてやる気が出ます。これから更新頑張りますね。コラボ作品の方でもよろしくお願いします。 (2018年8月3日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年5月4日 15時
