生意気33. ページ33
翌日。
昨日の夜、「智くんに告白しよう」と決意した私。
朝から少し緊張気味に教室に入る。
静かに自分の席に座れば
後ろからとんとんっと肩を叩かれて。
ゆっくりと振り返れば
いつものように優しく微笑んでくれる智くん。
「A、おはよう」
『智くん…おはよう！』
学校で一番最初に智くんの声を聞けた私は幸せや。
私が挨拶を返すと満足そうに自分の席に戻っていく智くん。
そんな智くんにまた胸が高鳴って。
この気持ちは…やっぱり恋やなと改めて実感。
そんなことを考えていると
がらっと豪快に教室のドアが開いて。
ドアの方を見れば
少し息を切らした重岡くんが入ってきた様子。
そんな重岡くんは真っ先に友達の方へ行って。
そんな友達は驚いた声で「しげ、どうしたん」と聞いていた。
「今日も朝から三人に捕まってさ…返事すんの大変やったわ」
そう言った重岡くんに女子は歓声…男子は驚きを隠すのに必死。
きっと朝から三人に告白された…という意味やろう。
朝から三人は…さすがに私でもびっくり。
重岡くんは私以外の女子には優しくしたりするもんなぁ。
それに引き換え私には意地悪ばっかりやし。
重岡くんは中学のときから何も変わってへん…と思い知らされた。
そう思いながら智くんの方を見れば友達と楽しそうに話していて。
そんな智くんの笑顔にまた胸が高鳴った。
今日智くんに告白しよう…と改めて決心した。
.
お昼休み。
お弁当を食べ終えた私は
いつものように廊下をぶらぶらする。
廊下では女子が恋バナをしてたり男子が追いかけっこしたり。
そんな光景を見ると青春やなぁ…としみじみ感じられた。
しばらく廊下を歩くと
近くにいた三人の女子の会話が耳に入ってきて。
「三組の子…神山くんに振られたらしいで」
「"好きな子がおる"って断ってるみたいやな」
「ええ…私神山くん狙ってんのに絶対振られるやん」
そんな三人組の会話にほっとする自分。
智くんまだ付き合ってなかったんや。
まだ私にも勝ち目があるかも…と思う自分がいて。
それと同時に智くんは重岡くんと同じくらい人気がある…と思い知らされた。
告白する勇気が増えたと同時にまた不安が募る。
『智くんの好きな人って誰なんやろ…』
そんな私の独り言は暖かい風とともに消えていった。
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りってぃ(プロフ) - 紬さん» コメントありがとうございます(;_:)この神ちゃんめっちゃいい味出してますよね…実は私も1.2を争うレベルでお気に入りのキャラクターです(^^)ありがとうございます、良ければ他の作品も見ていってください…！ (2019年5月15日 19時) (
レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
紬(プロフ) - 神ちゃんがいいキャラしてますなあ… 完結おめでとうございます！！めっちゃ良かったです！！ (2019年5月13日 22時) (レス) id: 29a6e26902 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - やさきみさん» こんにちは。コメントありがとうございます('ω')生意気な重岡さん、結構好評だったみたいで良かったです。そう言っていただけて嬉しいです。私自身、こんな恋愛してみたいなと思いながら書いていました。新作も気合を入れて頑張ります。 (2018年5月17日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - しおりんごさん» こんにちは。コメントありがとうございます('ω')本当にいつもコメントしてくださってありがとうございます。励みになってます。少し時間が掛かるかもしれませんが、出せるように頑張りますね。これからもよろしくお願いいたします。 (2018年5月17日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - あゅさん» 初めまして。コメントありがとうございます('ω')大好きだなんて...そう言っていただけて本当に嬉しいです。少し時間が掛かるかもしれませんが、続編か番外編かでも出せるように頑張りますね。これからもよろしくお願いいたします。 (2018年5月17日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年4月5日 11時
