生意気17. ページ17
キャンプ当日。
停車しているバスの前で集まるクラスメイト。
どうやら班ごとに分かれて集まるみたい。
三班…と書かれた看板の前に
玲奈ちゃんと一緒に並ぶ。
でも智くんと重岡くんが来る気配はなくて。
もしかして遅刻なんかな…なんて。
ちらりと後ろを振り返ると
何やら女子の大群が出来上がっていて。
あの中に智くんと重岡くんがおる…というのはすぐに分かった。
「私も重岡くんと一緒に行動したかったのに〜！」
「あんな地味グループ抜け出して私たちのグループに来てや！」
そんな声がちらほら聞こえて。
自分勝手な女子たちに思わずため息が出る。
ゆっくりと体勢を元に戻せば
後ろから頭をぺしっと軽く叩かれて。
振り返ればどこか息を切らして汗ばんでいる重岡くん。
どうやらあの大群から抜け出してきたみたい。
「俺らが囲まれてんのに…なに呑気に並んでんねん！」
なぜかそんなことを言われてしまって。
相変わらず自分勝手な重岡くんにため息が出そうになる。
「しげ！そんな言い方したらあかんやろ！」
そんな智くんの声が聞こえて。
声がした方を見れば、少し汗ばんだ智くん。
「何やねん、神ちゃん。
こいつはこのぐらい言わな分からんから。」
少し怒ったようにそう言った重岡くん。
どうやら二人はあだ名で呼び合うほど仲良くなったみたいや。
きっと…キャンプに来るときに意気投合したんやろな。
そう思いながら重岡くんの方を見ていると軽く目が合って。
「なに見てんねん」
相変わらずの口調でそう言われてしまった。
そのときの重岡くんの耳が赤かったのは気のせいやろか。
.
それからキャンプ場までバスを走らせて。
騒がしいバス内とは裏腹に驚くほど静かな私。
それは…隣に重岡くんが座っているからで。
バスの座席のくじ引きをした結果
智くんと玲奈ちゃん、重岡くんと私ということになった。
そんな重岡くんは私と目を合わせないように
ぼーっと窓の外を見つめていて。
智くんやったら優しく話してくれるんやろな。
どこかそう思う自分がいた。
「お前…神ちゃんの隣が良かったって思ってるやろ」
突然の重岡くんの言葉に固まってしまう。
そう言った重岡くんは相変わらずぼーっと窓の外を見つめていて。
私は余計に何も話すことができなくなった。
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りってぃ(プロフ) - 紬さん» コメントありがとうございます(;_:)この神ちゃんめっちゃいい味出してますよね…実は私も1.2を争うレベルでお気に入りのキャラクターです(^^)ありがとうございます、良ければ他の作品も見ていってください…！ (2019年5月15日 19時) (
レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
紬(プロフ) - 神ちゃんがいいキャラしてますなあ… 完結おめでとうございます！！めっちゃ良かったです！！ (2019年5月13日 22時) (レス) id: 29a6e26902 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - やさきみさん» こんにちは。コメントありがとうございます('ω')生意気な重岡さん、結構好評だったみたいで良かったです。そう言っていただけて嬉しいです。私自身、こんな恋愛してみたいなと思いながら書いていました。新作も気合を入れて頑張ります。 (2018年5月17日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - しおりんごさん» こんにちは。コメントありがとうございます('ω')本当にいつもコメントしてくださってありがとうございます。励みになってます。少し時間が掛かるかもしれませんが、出せるように頑張りますね。これからもよろしくお願いいたします。 (2018年5月17日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - あゅさん» 初めまして。コメントありがとうございます('ω')大好きだなんて...そう言っていただけて本当に嬉しいです。少し時間が掛かるかもしれませんが、続編か番外編かでも出せるように頑張りますね。これからもよろしくお願いいたします。 (2018年5月17日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年4月5日 11時
