狼くん44.。 ページ44
あれから一週間。
いつも通り教室に入って、席へと向かう。
すると後ろから肩をとんとんと叩かれて。
「A、おはよ！」
『流星くん、おはよう』
振り返れば、にこにこして挨拶をする流星くん。
この一週間で流星くんの笑顔がどんどん増えている気がする。
そんなことを思っていると、
突然後ろから誰かに抱きしめられて。
「Aも流星もおはよ！」
『ちょ…小瀧重いって……』
なぜか小瀧に抱きしめられている私。
「ちょ！望！何してくれてんねん！」
そう言いながら私と小瀧を引き離した流星くん。
「うっわ、流星嫉妬してるわ」
「誰のせいやと思ってんねん！」
小瀧と流星くんの言い合いは相変わらずやけど。
下の名前で呼び合ったりして何気に仲がええんやと思う。
「なになに〜？
二人ともまた言い合いしてるん？」
そう言ってにやにやしながら私の前の席に座る菜奈。
最近はこの四人でよく一緒にいるようになった。
「望がいらんことするからやん！」
「いやいや、流星の口が悪いからや！」
そう言って目の前で睨み合う二人。
でもそんな二人はどこか楽しそうで。
相変わらず仲がええな…と思い知らされた。
.
ホームルームが始まって。
少しだけざわざわしている教室。
そんな中、
なぜか私は後ろから流星くんに肩をつんつんされている。
これは私のことを呼んでいるのか。
それともただただ遊んでいるのか。
どちらか分からなくて結局振り返ることにする。
『流星くん、どうし…んんっ……』
ゆっくり振り返ると同時に唇が重なって。
流星くんにキスされている…と思うには時間がかかった。
「…引っかかったな」
少しだけ口角を上げてそう言った流星くん。
そんな流星くんは今まで以上に意地悪でかっこよかった。
彼に一匹狼の面影はどこにもなくなっていて。
それは私のおかげでもあるんかな…なんて。
私の目の前で優しく微笑む藤井くんは今までにないぐらい幸せそうで。
そんな藤井くんを見るのが私の一番の幸せ。
「…俺のノート書いて」
学校で有名な"一匹狼くん"は。
「A…メロンパン買いに行こ！」
とても優しい"狼くん"になりました。
そんな彼のことを私は今でも"狼くん"と呼んでいます。
狼 く ん
END
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りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。頑張ります。 (2018年5月24日 16時) (
レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - はい！ (2018年5月22日 16時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。読者様のペースについていけるように頑張ります。なるべく早く書きたいなぁ…と思いながら頑張りますね。 (2018年5月22日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - 良かったです！りってぃさんのペースで(●'д')bﾌｧｲﾄです！ (2018年5月21日 18時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» あわわ…そう言ってくださって本当に嬉しいです。私自身も続編作りたいなぁ…と思っていたのですが、もう一つの作品の続編を作ることになって。そちらの作品も大好きですが狼くんの方も書きたかったのでそう言ってくださる人がいて嬉しいです。頑張りますね。 (2018年5月21日 17時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年2月17日 11時
