狼くん41. ページ41
私はそのまま急いで購買まで走った。
周りなど気にせず、全速力で無我夢中で。
≪ 相原さん見たら…素直になってまうねんっ…。 ≫
あのときの藤井くんの言葉が頭に浮かんだ。
その言葉を思い出すと胸が締め付けられるほど痛くなった。
こんなに気持ちを振り回されるのは初めてや。
藤井くんといるとなぜか調子が狂う。
藤井くんに挨拶されるだけで嬉しくなったり、
藤井くんが悲しそうにしてたら私も悲しくなったり。
藤井くんといると色んな感情が溢れ出てくる。
嬉しい気持ち、悲しい気持ち、恥ずかしい気持ち。
気づいたら藤井くんを守ってあげたい…という気持ちまで芽生えてしまった。
この気持ちが何なのか…聞いたことがある。
これはきっと"恋"なのだと。
気づけば…すでに購買に到着していて。
時間が遅いせいかパンを買う生徒はもういなくなっていた。
『おばちゃん！メロンパン二つください！』
なるべく大きい声でそう言った。
すると奥から笑顔でメロンパンを持ったおばちゃんが出てきて。
「またメロンパン買うてきてくれたん！
きっとメロンパンも喜んでくれてるわ！」
そう言ったおばちゃんにお金を支払って、
二つのメロンパンをもらう。
きっと藤井くんがメロンパン販売停止…なんてことを知ったら悲しむだろう。
やって毎日のようにメロンパンを買っているんやから。
『あの…おばちゃん！
メロンパン…販売停止にせんといてください！
せめて…四つぐらい残しておいてもらえませんか！
私毎日買いに来ますから！』
気づいたら勝手に口が動いていて。
我に返った私はお辞儀をしてその場を去った。
そんな私の心はなぜか温かった。
.
裏庭まで行くと、
相変わらず一人で座ってメロンパンを食べている藤井くん。
そんな藤井くんの隣にそっと腰掛けた。
驚いたように見る藤井くんと視線がぶつかる。
「えっ…相原さんなんで？
小瀧たちと一緒に食べてたんちゃうん？」
『藤井くんと食べたなったから』
素直にそう言えば、
驚いていた藤井くんが少しだけ嬉しそうな表情を見せた。
そんな藤井くんにまた一つ胸が高鳴った。
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りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。頑張ります。 (2018年5月24日 16時) (
レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - はい！ (2018年5月22日 16時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。読者様のペースについていけるように頑張ります。なるべく早く書きたいなぁ…と思いながら頑張りますね。 (2018年5月22日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - 良かったです！りってぃさんのペースで(●'д')bﾌｧｲﾄです！ (2018年5月21日 18時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» あわわ…そう言ってくださって本当に嬉しいです。私自身も続編作りたいなぁ…と思っていたのですが、もう一つの作品の続編を作ることになって。そちらの作品も大好きですが狼くんの方も書きたかったのでそう言ってくださる人がいて嬉しいです。頑張りますね。 (2018年5月21日 17時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年2月17日 11時
