狼くん33. ページ33
一週間後。
ざわざわとしている応援組。
激しい香水の匂いが鼻を掠める。
今日はサッカーの試合当日。
騒ぎながら応援の団扇を持っている女子。
ギリギリまでメイク直しをする女子。
ここはライブ会場ちゃうねんけど。
それと同時に完全に場違いやと思い知らされる私。
最後までおれるかな…なんて考えていた。
.
そして試合開始。
奥から出てきた二つのチーム。
それと同時に起こるすごい歓声。
遠くからでも分かる…明らかに観客側をきょろきょろ見回してる小瀧。
何を探しているんやろ…と不思議に小瀧を見る。
すると小瀧が私の方を見て。
嬉しそうに私に大きく手を振った。
まさか…私のことを探していたのか。
そう思うとなぜか胸が高鳴った。
.
そしてあれから無事に試合が終了。
勝ったのは…小瀧のチームやった。
相手は強豪校で手強いチームやったらしいけど、
小瀧の活躍で何とか勝利を勝ち取ったらしい。
試合場の裏側で静かに座って待つ私。
するとクレープを持った小瀧が走ってきた。
『わぁ…ほんまに奢ってくれるんや』
「当たり前やろ！俺を何やと思ってんねん！」
そんな小瀧にツッコミを食らいながらもクレープを受け取る。
そしてそのままクレープをぱくっと食べた。
そっと私の隣に腰掛けた小瀧。
そういえば…会話禁止やのに話してもええやろか。
小瀧ならいい…と思う自分がいた。
『すごいな…あんな強いチームに勝つなんて』
「Aが見にきてくれたからやで」
そう言って嬉しそうに微笑む小瀧。
そんな小瀧に少しだけ胸が高鳴った。
『初めて小瀧のこと…かっこいいって思ったわ』
「初めてってひどいねんけど！」
せっかく素直になって言ってみたものの。
小瀧は納得していない様子。
『じゃあ…めっちゃかっこよかった！』
そう言って微笑めば
明らかに顔を赤くして俯いた小瀧。
変なこと言うたかな。
「ほんまずるいわ」
『へっ…？』
そう言った小瀧はゆっくりと顔を上げた。
「俺やっぱ…Aのこと好きやわ」
そう言って真剣な目で私を見つめた小瀧。
「この前は諦めようかなって思ったけど…やっぱり諦められへん。
藤井なんかに取られたないわ。」
そんな小瀧の真剣な表情に。
私は何も言えなかった。
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りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。頑張ります。 (2018年5月24日 16時) (
レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - はい！ (2018年5月22日 16時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。読者様のペースについていけるように頑張ります。なるべく早く書きたいなぁ…と思いながら頑張りますね。 (2018年5月22日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - 良かったです！りってぃさんのペースで(●'д')bﾌｧｲﾄです！ (2018年5月21日 18時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» あわわ…そう言ってくださって本当に嬉しいです。私自身も続編作りたいなぁ…と思っていたのですが、もう一つの作品の続編を作ることになって。そちらの作品も大好きですが狼くんの方も書きたかったのでそう言ってくださる人がいて嬉しいです。頑張りますね。 (2018年5月21日 17時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年2月17日 11時
