狼くん28. ページ28
教室に戻ると相変わらず騒がしくて。
時計を見ると次の授業が始まるまでまだまだ時間があった。
そんな私は自分の席に座り作業開始。
大きい付箋と黒いペンを取り出した。
"レモンティーありがとう"となるべく綺麗な字で付箋に書いて。
喜んでくれますように…そんな思いを込めて付箋をカフェオレに貼った。
ゆっくりと振り返ると相変わらず机に突っ伏せている藤井くん。
そんな藤井くんの机に、ことんっと音を立ててカフェオレを置いた。
その音に気づいたのかゆっくりと顔を上げる藤井くん。
そんな私は慌てて前を向いた。
「えっ……」
そんな藤井くんの驚いた声が聞こえて。
まさか置いてくれると思わんくて驚いてるんかな。
今の藤井くんはどんな顔をしているんやろか。
笑顔で喜んでいるんかな…それとも驚いてるんかな。
そんな藤井くんの表情を想像する度、なぜか嬉しくなった。
.
翌日。
いつものように教室に入り、
いつものように席に向かおうとする。
すると…机の上になぜか二本のレモンティー。
まさかと思ってなぜかテンションが上がった自分がいた。
少しだけ小走りで自分の席へと向かって。
椅子に腰掛けてレモンティーを手に取った。
そんなレモンティーには私と同じように付箋が貼ってあって。
私は思わずその付箋に喜んでしまった。
"この間は勝手に教室出て行ってごめんな"と綺麗な字で書かれてあって。
わざわざ謝ってくれる優しさ…そんなところにまた胸が高鳴った。
そしてなぜかもう一本のレモンティーにも付箋が貼ってあって。
"レモンティー好きみたいやから特別に二本あげる"と書かれてあった。
『ふふっ……』
余計なお世話や…そう思ったと同時に笑みが零れて。
藤井くんとこんなやり取りをするだけで嬉しくなる自分は馬鹿や。
ゆっくりと蓋を開けてレモンティーを一口飲む。
そんなレモンティーは何かが弾けるほどとても美味しかった。
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りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。頑張ります。 (2018年5月24日 16時) (
レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - はい！ (2018年5月22日 16時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます。読者様のペースについていけるように頑張ります。なるべく早く書きたいなぁ…と思いながら頑張りますね。 (2018年5月22日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
有香(プロフ) - 良かったです！りってぃさんのペースで(●'д')bﾌｧｲﾄです！ (2018年5月21日 18時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 有香さん» あわわ…そう言ってくださって本当に嬉しいです。私自身も続編作りたいなぁ…と思っていたのですが、もう一つの作品の続編を作ることになって。そちらの作品も大好きですが狼くんの方も書きたかったのでそう言ってくださる人がいて嬉しいです。頑張りますね。 (2018年5月21日 17時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2018年2月17日 11時
