[続] シ ェ ア ハ ウ ス ２ ≪ Nozomu.K ≫

ハウス88. ページ45

あれから三か月。




私たちは今結婚式場にいる。

キラキラと輝く結婚式場に涙が出そうになった。









「結婚おめでとう！！！！」



そう言って号泣する大毅くんは目の前の照史くんに抱きついていて。

そんな大毅くんに照史くんは"ありがとうなぁ"と言って涙を流していた。









そう、なんと照史くんが結婚したのだ。

結構前から付き合っていたという女性にプロポーズをしたらしい。



いきなり結婚式の招待状を渡されたときは気絶しそうになった。









≪ 明後日から高校のときの友達と旅行に行くことになってさ！ ≫


≪ 5日ぐらい家開けることになるけど三人で仲良く生活してな！ ≫



あのとき何人かの友達の中に照史くんが結婚した人がいたらしい。

久しぶりに会ったその人と仲良くなってそれがきっかけが付き合ったらしい。




……私たちが三人で必死に生活していた間にそんなことがあったなんて。

そういえば照史くんが旅行に行く前も高校の友達と食事に行くって言ってたときあったなぁ。





まさか彼女さんだったなんて。

何も知らなかった自分にほんの少しだけ悲しくなった。









「Aさん…やんな？」


『え！なんで奈美さんが！！』



一人でぼーっと突っ立っているといつの間にか望さんの元カノの奈美さんがいて。

そんな奈美さんは私と同じ可愛らしいワンピースを着ていた。









「機会があって呼んでもらってん、人の幸せなんか見たくもないけど」


『…何かありました？』



「直人に5股されててめっちゃひどい振られ方されて…しばらく男は懲り懲りって感じ」


『ふはっ…男選び間違えましたね』



どうやら奈美さんは直人さんに浮気されていたらしい。

"なに笑ってんの！！"と言った奈美さんはそのままどこかへ行ってしまった。









「お前こんなところで何してんねん」


『……元カノの奈美さんが来てましたよ』



「なんでそんな不貞腐れた顔してんねん、もしかして嫉妬してんのか？」


『なっ…！してませんよ！！』



慌てて否定する私を見て馬鹿にしたように笑うから。

やっぱり望さんは意地悪なんだと思った。







それに…スーツを着て髪を綺麗にセットしてる望さんめちゃめちゃかっこいいし他の女性に口説かれてしまわないか心配だ。









ちらっと望さんの方を見れば"心配すんな"と言って優しく微笑むからつられて笑ってしまっていた。

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