ハウス81. ページ38
あれから私は望さんの部屋に連れてこられて。
ぎゅっと強く私の腕を握る望さんに久しぶりにドキドキしてしまった。
『さっきの…めちゃめちゃ嬉しかったです』
「別に俺は何もしてへん」
さっきの出来事を思い出して喜びを噛み締める私を馬鹿にしたように見下ろす望さん。
そんな望さんに"じゃあなんで来てくれたんですか？"と聞けば望さんはどこか気まずそうに頭を掻いていた。
「照史に言われた、もしかしたらお前が神山に取られるかもしれへんって」
「さすがにお前が誰かに取られるのは嫌やったから」
結局望さんは最後の最後まで照れ隠しをしていて。
照史くんのせいにする望さんに思わず笑みが零れてしまった。
『とかいって…ほんまはめちゃめちゃ嫉妬してくれてたり？』
「なんでやねん、勝手に話広げんな」
『じゃあ昨日まで態度がおかしかったのはなんでですか！』
「あれはちょっともやもやしてただけや」
"それを嫉妬っていうんじゃないですかね"と言えば"うるさいねん"と言って強引に抱きしめてくるから。
優しさがあるのかないのかよく分からない強引なハグにとても幸せな気持ちになった。
『望さん』
「なんやねん」
『好き』
「そんなんとっくの昔から知ってる」
私の言葉に口角を上げてそう言った望さんは"ちゅっ"と優しく唇を重ねてきて。
至近距離で見る望さんはあまりにもかっこよくて目を合わせることができなかった。
『望さんには色々迷惑かけたと思うので……』
「その通りや」
『望さんが私に叶えてほしいことがあれば言ってください！1つだけですけど何でも言うこと聞きます！』
「……何でもええんやな？」
私の言葉にどこか悪巧みをしたような顔を浮かべる望さん。
そんな望さんは"じゃあ…"と言ってこちらを見つめていた。
「俺のこと呼び捨てで呼べ、あと敬語やめろ」
そう言ってじーっとこちらを見下ろす望さん。
そんな望さんに私は慌てて"無理です！！！"と言った。
「は？何でも言うこと聞くって言ったやん」
『それってこの間も無理って言ったやつじゃないですか！！』
私の言葉に望さんはどんどん不機嫌になっていって。
『何でもとは言いましたけど無理なものもあります！』
「そんなんもうただの嘘つきやん」
私と望さんの恋愛はまだまだこれからなのかもしれない。
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ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです！個人的に流星くんがすきでした！ (2022年8月7日 21時) (
レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…！そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…！また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)！ (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして！毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです！このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます！ありがとうございました！ (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ！そう言っていただきとても嬉しいです！(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね！また書くことになったときはよろしくお願いいたします！(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです！もし良ければ続編希望です！ (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2021年2月21日 18時
