ハウス77. ページ34
翌朝。
ぼーっとした頭でリビングへ向かう。
リビングへ向かう最中も頭の中は昨日の出来事でいっぱいだった。
≪ 俺、安藤さんのことが好きです ≫
≪ いきなりやってきて失礼やと思いますけど…俺は負けません ≫
あれはまさかの宣戦布告ってやつ…?
望さんにあんなこと言うなんて!!ますます大変なことになっている気がする!!
結局あの後はあまりにもの衝撃にその場から逃げてしまって。
結局あの後望さんは何を言ったのか分からないままだった。
とりあえず…神山くんのあんな言葉を聞いてしまった限りもう友達として接することはできない。
もう神山くんと普通に話せる自信がない。
それに…今は望さんとも普通に話せる自信がない。
地獄だ、まさに地獄だ。
「A、おはよう!」
『照史くん!どうしよう…!』
リビングに行くなり真っ先に挨拶をしてくれた照史くん。
そんな照史くんに私は勢いよくすがりついた。
「ん?どうしたんや?」
『それが…昨日……』
そう言おうとしたとき背後から"おはよう"という神山くんの声が聞こえてきて。
思わず肩を震わせてしまった私は慌てて笑顔を作って"おはよう…!"と言った。
や、やばい。
危うく照史くんに話そうとしてたこと聞かれるところやった。
ホッと息をついたのも束の間、次は望さんがリビングにやってきて。
私は慌てて照史くんがいるキッチンを離れた。
「え!A!さっきの話の続き聞きたいねんけど!!」
『ごめん!またいつかする!!』
戸惑う照史くんにそう言った私は慌てて大毅くんと流星くんがいるソファへ向かった。
.
あれから照史くんはテーブルに料理を並べ始めて。
"朝ご飯できたで!"という照史くんの声に私は渋々自分の席に着いた。
どこか気まずそうに私の目の前に座った望さん。
一瞬目が合った気がしたが、何事もなかったかのように目を逸らされてしまった。
『いただきます……』
大毅くんと流星くんは呑気に話しているけど食卓の空気は最悪だ。
ちらっと望さんの方を見れば、醤油を取ろうとしていて。
醤油を取ろうとしている望さんは同じく醤油をしていた神山くんと手がぶつかっていた。
き、気まずい…!!!
気まずそうに醤油から手を離す二人にどうしようもない気持ちになってしまった。
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ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです!個人的に流星くんがすきでした! (2022年8月7日 21時) (レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…!そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…!また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)! (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして!毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです!このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます!ありがとうございました! (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ!そう言っていただきとても嬉しいです!(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね!また書くことになったときはよろしくお願いいたします!(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです!もし良ければ続編希望です! (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りってぃ | 作成日時:2021年2月21日 18時