ハウス64. ページ21
あれから一週間。
ついに望さんと一線を超えてしまった。
まだ信じられなくてこの一週間はふわふわしながら過ごしてしまった。
『ひ、ひぃいいいい…!!』
そんな私は今大毅くんとホラー映画を鑑賞中。
二人でしがみつきながらリビングで見る映画は迫力満点だ。
「そういや…Aっていちご狩りのときのお土産誰にあげたん?」
『あぁ、いちごのストラップのこと?』
「2つ買ってたやん、1つは流星のって分かるんやけどもう1つは誰にあげたんかなって」
『最近大学でできた友達!私大学で友達おらんかったからさ!』
不思議そうな顔をする大毅くんにそう言えば目の前の大毅くんは"そういうことか!"と納得したような顔をしていて。
"ずっと誰にあげたか気になっててん"と言った大毅くんはとても安心しているようだった。
「おい」
すると後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきて。
慌てて振り返れば鬼のような顔をした望さんがこちらを見下ろしていた。
久しぶりに見た!!望さんの鬼の顔!!
最近は冷たいけど穏やかな望さんしか見ていなかったから鬼のような望さんは久しぶりで少しだけ嬉しくなってしまった。
「お前ら近いねん」
「お?望嫉妬してるんか〜?」
そう言って私と大毅くんの間に座り込んできた望さん。
そんな望さんにいちいちガヤを入れる大毅くんは相変わらずだ。
『私と大毅くんは一緒に映画見てただけですよ』
「そんなん俺と見たらええやん」
慌てて状況を説明すれば望さんはさらに不機嫌になってしまって。
"望めっちゃ嫉妬してるやん!"と言ってキッチンへ逃げた大毅くんはどこか嬉しそうだった。
「まぁ、そりゃあ心配になる気持ちも分かるで?」
「Aって知れば知るほど可愛く見えてくるっていうか…性格も可愛いところあるから男とおると心配になるよな?」
そう言ってコップにジュースを注ぐ大毅くんをギロッと睨む望さん。
まさかの発言をする大毅くんに恥ずかしくなってしまう自分がいた。
「いつかAを好きになる男が現れるかもしれへんから心配やなぁ〜」
「うるさい、別に心配してへん」
そう言ってにやにやする大毅くんを思い切り睨む望さん。
心配してないって…相変わらず冷たいなぁ。
久しぶりに望さんのブラックな一面が見れてほんの少しだけ幸せな気持ちになった。
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ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです!個人的に流星くんがすきでした! (2022年8月7日 21時) (レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…!そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…!また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)! (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして!毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです!このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます!ありがとうございました! (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ!そう言っていただきとても嬉しいです!(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね!また書くことになったときはよろしくお願いいたします!(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです!もし良ければ続編希望です! (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りってぃ | 作成日時:2021年2月21日 18時