ハウス63. ページ19
あれから私たちはラーメンを食べて家に帰って。
望さんとのラーメンデートに幸せが溢れてしまった私はにやにやが抑えられなくなってしまった。
『ふふっ…ラーメンを食べる望さん……』
「お前なんで俺の写真集めてるねん」
ソファで今日撮った望さんの写真を整理しているといつの間にか後ろにいた望さんにひょいっとスマホを奪われてしまって。
"返してください…!"という私の言葉は届くはずもなく目の前の望さんは片手で器用にスマホを操作していた。
「いちごに囲まれる望さん、蕎麦屋さんに入る望さんって…どんだけ俺のこと盗撮してるねん」
そう言って私の写真を見て馬鹿にしたように笑った望さん。
そんな望さんに"ドン引きされてしまった…"と不安になる自分がいた。
「ほんま俺のこと好きやな」
そう言って私の頭をポンッとした望さんはそのままスマホを返してくれて。
キッチンへ向かった望さんは何事もなかったかのように冷蔵庫から水を取り出していた。
てっきり引かれるかと思ってたのに。
写真も消されてないし意地悪も言われなかったし。
何だかんだ大事にされてるんやなぁ、私って。
『うふふっ……』
「にやにやすんな」
前言撤回、相変わらずそこまで優しいわけではない。
でもその方が私たちらしくていいのかもしれない。
『とかいって実は望さんも私のこと盗撮してたり〜?』
「はぁ?そんなことするわけないやろ、自惚れんな」
『いやいや…でも何回か私のこと盗撮してましたよね?』
「あれはお前の後ろの景色を撮ってただけやし」
慌てて望さんがいるキッチンへ行けば望さんは相変わらずはぐらかしてきて。
いつの間にかリビングに来ていた照史くんと大毅くんに"喧嘩はやめてや〜!"と言われてしまった。
「お風呂沸いたから仲直りとして二人で入ってきたら〜?」
「そうやそうや!この間は俺らのせいで一緒にお風呂入られへんかったもんな!」
いきなりそんなことを言ってくる照史くんにさらに乗っかってくる大毅くん。
にやにやしながらこちらを見つめる二人は"ごゆっくり〜"と言っていた。
いやいや…さすがに一緒にお風呂っていうのはハードルが高すぎるっていうか。
「……入るか?」
そう言ってあまりにも真っすぐな目で見つめてくるから。
『は、はい……』
私は後先のことを考えず頷いてしまった。
720人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです!個人的に流星くんがすきでした! (2022年8月7日 21時) (レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…!そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…!また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)! (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして!毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです!このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます!ありがとうございました! (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ!そう言っていただきとても嬉しいです!(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね!また書くことになったときはよろしくお願いいたします!(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです!もし良ければ続編希望です! (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りってぃ | 作成日時:2021年2月21日 18時