[続] シ ェ ア ハ ウ ス ≪ Nozomu.K ≫

ハウス39. ページ39

その日の夜。



照史くんが作ってくれたハンバーグを食べる。

久しぶりに食べるハンバーグは美味しすぎて気絶してしまいそうだった。









するとなぜか正面から視線を感じて。

ちらっと望さんの方を見ればじーっとこちらを見つめていた望さんと目が合ってしまった。









「こっち見るなよ」


『いやいや…そっちが見てましたよね？』



「はぁ？見てへんし」


『私はずっと見てなかったですもん！！』



絶対望さんが見ていたのに意味が分からない。

そんな私たちに隣に座る大毅くんは"イチャイチャすんな！"と言っていた。








イチャイチャというか…喧嘩というか。

ちらっと望さんの方を見ればまた目が合ってしまって私は慌てて目を逸らした。




な、なんか今日の望さんいつも以上に見てくるっていうか。

私が見たら"こっち見るな"とか言ってくるし。







……いつもと様子が違う気がする。









もう一度ちらっと望さんの方を見ればハンバーグを食べる望さんと目が合って思わず動揺してしまった。









.



あれから夕食を食べ終えた私はリビングでテレビを見て。

今流行りのドラマを楽しく見ているとなぜか望さんが隣に座ってきた。





え…なんで隣に？

不思議に思いながらドラマを見続けていると隣から視線を感じて居ても立っても居られなくなってしまった。









『な、何なんですか！！』


「別に何にもないけど？」



『明らかに今日おかしいですよね！いつも絶対こんなことせえへんし！』


「…別にそんなことない」



絶対変だ、今日の望さん。

こんなに見つめてくることはないし隣に座ってくることもない。



それに何か様子がおかしいし。

何かを隠しているようなそんな感じがする。









「おい、お前に……」


「A〜！洗濯物洗い終わったから取りにきて〜！」



望さんがそう言いかけたと同時にそんな照史くんの声が聞こえてきて。

私は慌てて"分かった！"と言って洗面所へ向かった。









『あ、望さん何か言おうとしてましたか？』


「……もういい」



『え！絶対何か言おうとしてましたよね！！』


「……別に何も言おうとしてへん」









慌てて振り返って望さんに問いつめてみるがどうやら教えてくれないみたい。









そんな望さんに違和感を抱きつつも私は急いで照史くんの元へ向かった。

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