[続] シ ェ ア ハ ウ ス ≪ Nozomu.K ≫

ハウス04. ページ4

その日の夜。




"あははっ！"という照史くんの声が響き渡る食卓。

私はその場でただただ俯いていた。









「どうやったらそんな怪我するねん！あははっ！」


「ちょっ…照史笑いすぎやって……望可哀想やろ！あはは！」



笑いを堪え切れてない二人にこれでもかというほど睨みつける望さん。

そんな望さんの肘と膝は転んだせいで擦りむけていた。







そしてその望さんの怪我の原因となったのが私。

思い切り突き飛ばしてしまったのが一番の原因だ。



……絶対怒ってる、あとで謝らないと。

でもあれは大毅くんにばれそうやったから仕方ないことで。









「どうやったらそんなこけ方するん？」


「俺もよく分からん、俺が見たときはすでに倒れてた」



照史くんの言葉にそう言った大毅くんにホッと一息つく。

抱きつこうとしていたところは見てなかったんや。




でももし転んでしまった原因がばれてしまったら！！

それだけは絶対に阻止しなければ！！！









「それはこいつが……」


『わ、私も望さんを見たときはすでに倒れていたので分からないんですよね！』



そう言って私を指さそうとした望さんに慌ててそう言って。

ちらっと望さんの方を見れば"は？"とでもいうような顔を浮かべていた。









『な、何で転んだんでしょうね〜？』



そう言って苦笑いを浮かべる私に照史くんと大毅くんは大爆笑をして。

私はしばらく望さんの方を見れなかった。









「え、じゃあもしかして…自分で転んだってこと？」


「うっわ！！望ださすぎやろ！！あははっ！！」



どこか察したようにそう言った照史くんに大爆笑をする大毅くん。

お腹を抱えて笑う二人に私は苦笑いを浮かべるだけだった。






……きっと次は私が倒れる番なんだろう。

うん、なんかもうそんな予感がぷんぷんする。



…もしかしたら生きて帰れないかもしれない。









すると突然目の前の望さんが立ち上がって。

足を引きずりながら私の元まで歩いてきた望さんは相当怒った顔をしていた。









「……あとで覚えとけよ」



そう耳打ちして去っていった望さんに冷や汗が止まらなくなって。

望さんの低い声がまだ耳に残っていてまたさらに恐怖が走っていった。








「え？望怒った？」


「望拗ねてるわ〜！あはは〜！！」









ひたすら楽しそうに笑う二人を横目に私は震えが止まらなかった。

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