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ゴミ箱から拾い上げた服を静かに見つめる。
相変わらず服に描かれているカエルは望さんにそっくりだった。
そんな私に鼻で笑った望さんはその場から去ろうとして。
大毅さんは"おい！Aちゃんに謝れ！！"と望さんを引き留めていた。
『大毅さん、大丈夫です』
「え、でも…せっかく望のために買ってきたのに……」
必死に望さんを呼び止める大毅さんを慌てて止める。
目の前の大毅さんはどこか複雑そうな表情をしていた。
『自分で言うので』
そう言った私に驚いた表情を見せる大毅さん。
そんな大毅さんを横目に私は部屋に戻ろうとする望さんの前に回り込んだ。
望さんと視線がぶつかって。
相変わらず望さんは冷たい目で私を見下ろしていた。
喜んでくれるかなって期待した私が馬鹿だと思う。
だけどいくら何でも捨てるのは間違ってる。
正直…私は今とてもむかついていた。
『…なんで捨てたんですか』
「別に理由なんてない」
『理由ないのに捨てたんですか？』
「こんな服いらんと思ったからや」
私の質問に返ってくる答えはとても人間とは思えないもので。
ギロッと目の前の望さんを睨めば望さんは表情一つ変えず私を見下ろしていた。
『欲しくなかったとしても普通受け取りますよね？』
「で？笑顔で受け取ってその後に見えへんところで捨てろって言うんか？」
"なんでお前のためにそこまで気遣わなあかんねん"そう言った望さん。
こんなに誰かにイラッとしたのは久しぶりだ。
…せっかく奮発して買ったものだったのに。
……せっかくお礼言おうと思ってたのに。
望さんに喜んでもらいたかったのに。
『ほんまに最低…！！！』
気づいたときにはそう言って望さんを睨んでいて。
私は溢れ出てきた涙を必死で堪えた。
……こんなはずじゃなかったのに。
"何やねん、ほんまに"と言った望さんはさらに"これやから女は嫌やねん"と言って。
分かりやすくため息をついた望さんはそのまま私の横を通りすぎてしまった。
『望さんは人の心ないんですかっ…？』
「……そんなもんとっくの昔に置いてきたわ」
涙を堪えながらそう聞けば一度も振り返ることなくそう呟いた望さん。
そんな望さんはそのまま部屋へと戻っていってしまって。
私はただ望さんの背中を見つめていた。
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りってぃ(プロフ) - 瑠璃さん» 返信ありがとうございます(T_T)まだまだ先は長くなりますが頑張っていきたいと思います！優しいお言葉励みになります(;_;)！ (2020年11月23日 15時) (
レス) id: 77b9b24db3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - りってぃさん» いえいえ！！これからも是非頑張ってください！応援してます！ (2020年11月22日 11時) (レス) id: 934ccc594a (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 瑠璃さん» わわわっ....神山担さんの方にもきゅんきゅんしていただけて本当に嬉しいです....！(笑)素敵なコメント残していただき本当に嬉しいです(T_T)これからも更新頑張りますね！ (2020年11月21日 23時) (レス) id: 77b9b24db3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 毎回ドキドキさせてもらってます、(神山担)余りにもドキドキしすぎてコメントしました！これからも頑張ってください！ (2020年11月20日 19時) (レス) id: 934ccc594a (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ナツコさん» すぐに飛んできてくださりありがとうございます！(笑)書きたいことがたくさんあって2まで続くことになりました！(^^)そう言っていただけて嬉しいです！パート2でもお付き合いよろしくお願いします('_')！ (2020年11月16日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2020年10月20日 22時
