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なぜ望さんが目の前にいるのか理解できない。
だってあんなに"出てけ！"と言っていたのに望さんは私に出て行ってほしいはずなのに。
『な、なんでっ……』
「ほんま面倒くさいやつやな」
ただただ目を丸くする私に舌打ちをした望さん。
そんな望さんは羽織っていたパーカーを強引に私に投げつけてきた。
半袖のシャツ一枚になった望さんの服は私が溢したジュースで汚れていて。
そんなシャツの裾で汗を拭う望さんに私はなんて言ったらいいか分からなかった。
『…望さんは私に出て行ってほしいんじゃなかったんですか？』
「そりゃあ出て行ってほしいに決まってるやろ」
私の言葉にどこか冷たい目でこちらを見下ろす望さん。
そんな望さんにまたチクリと胸が痛んだ。
『じゃあ…どうして……』
「照史に怒られた」
『あ、照史さんが……』
「いくら何でも言いすぎやって追いかけてこいって」
そう言った望さんの顔は暗くてよく見えないけどきっと不機嫌なんだろう。
望さんからもらったパーカーを着れば望さんの体温がまだ残っていてとても暖かかった。
『探してくれてありがとうございます……』
「俺はこれからもお前のこと認めるつもりないからな」
そう言った望さんはさらに"お前のことは許すつもりないし"と言って。
相変わらず冷たい目で見下ろしてくるけど何だかそれが今は心地良かった。
照史さんに言われても私を探さない選択だってできたはずなのに。
こんな人気のない場所まで探してくれたことがただ嬉しかった。
『私は必要ない存在やって思ってたので探してくれて嬉しかったです』
「……そんなことないやろ」
誰にも見つけてもらえないと思っていたのに。
嬉しくなってそう言えば望さんからはまさかの言葉が返ってきて思わず目を丸くしてしまった。
「お前は少なくとも大毅と照史から必要とされてる」
「あの家で必要ないって思われてるのは俺の方や」
そう言った望さんの表情は暗くてよく分からなかった。
励ましてくれているのかただの気まぐれの言葉なのか。
でも今の私にはそんなことどうでもよくて。
ただ空っぽになっていた私に"必要だ"って実感させてくれたのがとても嬉しかった。
そんな望さんはそのままザッザッと音を立てて歩いて行って。
「ほら帰るぞ」
歩きながらそう言って振り返った望さんにまた心が温かくなった。
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りってぃ(プロフ) - 瑠璃さん» 返信ありがとうございます(T_T)まだまだ先は長くなりますが頑張っていきたいと思います！優しいお言葉励みになります(;_;)！ (2020年11月23日 15時) (
レス) id: 77b9b24db3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - りってぃさん» いえいえ！！これからも是非頑張ってください！応援してます！ (2020年11月22日 11時) (レス) id: 934ccc594a (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 瑠璃さん» わわわっ....神山担さんの方にもきゅんきゅんしていただけて本当に嬉しいです....！(笑)素敵なコメント残していただき本当に嬉しいです(T_T)これからも更新頑張りますね！ (2020年11月21日 23時) (レス) id: 77b9b24db3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 毎回ドキドキさせてもらってます、(神山担)余りにもドキドキしすぎてコメントしました！これからも頑張ってください！ (2020年11月20日 19時) (レス) id: 934ccc594a (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ナツコさん» すぐに飛んできてくださりありがとうございます！(笑)書きたいことがたくさんあって2まで続くことになりました！(^^)そう言っていただけて嬉しいです！パート2でもお付き合いよろしくお願いします('_')！ (2020年11月16日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2020年10月20日 22時
