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あれから私はとにかく走り続けて。
気づいたときにはどこか分からない場所まで走っていた。
そっか、この街のことは何も知らないんだった。
どこに何があるかもまだ把握していないんだった。
『……最悪や、私』
スマホは家に置いてきてしまっていた。
どうすることもできず私はただその場にしゃがみ込んだ。
もうすっかり夜になって外は真っ暗。
辺りは真っ暗で何も見えなくて少し怖くなった。
この季節は夜になるとやっぱり寒くて。
シャツ一枚で家を飛び出してきてしまったから寒さで凍えそうになった。
人通りも少なく誰もいない。
何だか一人ぼっちになったみたいで寂しくなった。
…怖い、帰りたい。
でも家に帰る方が怖い。
『……何やってるんやろ、私』
結局私に居場所なんてなかった。
お父さんだって望さんだって…いつも冷たい目で見てきて。
元々ここの家に来ることになった原因はお父さんが「出てけ！」と言ったからだ。
お父さんも望さんも私に"出てけ！"と言って。
最初から私に居場所なんてなかったんだ。
実家にだって望さんの家にだって。
私はただの邪魔者でしかなかった。
『…どこに行けばいいんよっ』
気づいたら涙が止まらなくなっていた。
一人暮らしがだめだっていうからここに来たのに。
望さんからも嫌味を言われて家を追い出されて。
お父さんからは一人暮らしをすることも実家に帰ることも許されなくて。
結局最後は一人になってしまった。
頭がむしゃくしゃして分からなくなって。
冷たい目で"出てけ！"と吐き捨てる望さんとお父さんも。
望さんに謝れなかった自分のことも。
お父さんを上手く説得できなかった自分のことも。
こんなことで泣いてしまう情けない自分も全部許せなかった。
『うっ…ううぅ……』
私はただ認めてほしいだけなのに。
"出てけ"じゃなくて"出て行くな"と言ってほしいだけなのに。
何でこうなってしまうんだろう。
ただただうずくまって泣きじゃくることしかできない自分が情けなかった。
「何してんねん、こんなところで」
突然そんな声が聞こえて。
慌てて顔を上げれば息を切らした望さんが立っていた。
……な、なんで。
望さんがここにいる理由が分からなくて私はただ目の前の望さんを見つめていた。
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りってぃ(プロフ) - 瑠璃さん» 返信ありがとうございます(T_T)まだまだ先は長くなりますが頑張っていきたいと思います！優しいお言葉励みになります(;_;)！ (2020年11月23日 15時) (
レス) id: 77b9b24db3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - りってぃさん» いえいえ！！これからも是非頑張ってください！応援してます！ (2020年11月22日 11時) (レス) id: 934ccc594a (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 瑠璃さん» わわわっ....神山担さんの方にもきゅんきゅんしていただけて本当に嬉しいです....！(笑)素敵なコメント残していただき本当に嬉しいです(T_T)これからも更新頑張りますね！ (2020年11月21日 23時) (レス) id: 77b9b24db3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 毎回ドキドキさせてもらってます、(神山担)余りにもドキドキしすぎてコメントしました！これからも頑張ってください！ (2020年11月20日 19時) (レス) id: 934ccc594a (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ナツコさん» すぐに飛んできてくださりありがとうございます！(笑)書きたいことがたくさんあって2まで続くことになりました！(^^)そう言っていただけて嬉しいです！パート2でもお付き合いよろしくお願いします('_')！ (2020年11月16日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2020年10月20日 22時
