執事24. ページ24
なぜだろう。
重岡と二人で出かけるなんて不安でいっぱいやったのに。
今日が終わってほしくないぐらいとても楽しい一日だった。
『帰りたくないなぁ……』
「ん?何か言いました?」
ゲームセンターで遊び尽くした後、人気の少ない休憩スペースに向かって。
ソファに座ったとき自然とそんな声を漏らしてしまった。
「じゃあ俺あそこのソフトクリーム買ってきますね!」
幸い重岡には聞こえていなかったみたいで。
楽しそうにそう言った重岡はそそくさと向こうのソフトクリーム屋へと行ってしまった。
『どうしよう、私おかしいんかな』
胸がうずうずしてわくわくして。
こんな経験今まで初めてだから自分でもどうしたらいいか分からなくて。
こんなに楽しいのも全部重岡のおかげなのかな。
私はこの楽しさを堪えるのに必死だった。
.
それからしばらくぼーっと待っていて。
私は後ろから感じる視線にとても違和感を覚えていた。
「やっぱりあいつやんな?」
「え、でも何でこんなところにおるん?」
後ろから聞こえてくるのは聞いたことあるような聞いたことないような声。
そんな声は徐々にこちらへと近づいてきた。
「ほら!やっぱり!城山Aやんけ!」
そう言って私の目の前にやってきたガラの悪そうな男たち四人。
私は慌ててその場に立ち上がった。
『何ですか、いきなり……』
「お前の家のライバル会社あるやろ?」
そう言えばどこか見下すようにそう言ってきた男。
私の家のライバル会社といえば…この間のパーティーの。
「小瀧ってところの会社、俺らそこの手下やねんけどさぁ」
「お前らの会社のせいでなかなか話が進まへんってわけ」
"最近まじでむかついててさぁ"そう言った男たちは私の肩をガシっと掴んできて。
怖くて逃げ出したかったけど私はただ黙ってその場に立っているだけだった。
「聞いてんのか!てめえ!!」
泣くな、怖がるな。
これから先もこういうことがあるかもしれないのに逃げたらだめだ。
一人で何とかしなきゃ。
「俺のお嬢様に何してるんですか!」
そう言って遠くから駆けつけてきたのは紛れもなく…重岡だった。
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りってぃ(プロフ) - のんさん» そう言っていただき本当に嬉しい限りです(T_T)全部作品読んでくださるなんて本当に嬉しいです、のんさんも無理しない程度に作品読んでくださいね(;_;)!お気遣いありがとうございます、これからも頑張ります!(^^) (2020年10月20日 19時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - めちゃめちゃ良かったです(;▽;)一気にファンになりました。今からりってぃさんの全作品読んできます!無理なさら無い程度でいいのでこれからも楽しみにしています!お身体にお気をつけてお過ごしください (2020年10月20日 13時) (レス) id: dc321bd858 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - やさきみさん» やさきみさん!(T_T)いつもコメントいただいて本当に励みになってました、再開してからも早速コメントいただいて本当に嬉しい限りです(-.-)!また作品書いていく予定なので良かったら見てくださると嬉しいです!これからもよろしくお願いいたします!(;_;) (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - サブレさん» 長い間待ってくださりありがとうございます(T_T)今まで気長に待っていただき本当に感謝してもしきれません!昔の作品にも目を通してくださるなんて本当に何と言っていいか(;_;)これからも全身全霊頑張っていきますね! (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - しゅー!さん» ただいまです(;_;)本当に長い間待たせてしまって申し訳ないです(T_T)新作もすぐに更新していくつもりなので楽しみにお待ちください!1年間もの間楽しみに待っていただき本当にありがとうございました! (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りってぃ | 作成日時:2019年8月14日 20時