執事12. ページ12
そんなこんなであっという間に日も過ぎていき。
とうとう重岡がここの家に来てから一週間が経とうとしていた。
『今日で六日目か……』
今日の夜私がお父さんと神山に報告すると明日からもう重岡はいなくなる。
いなくなるといってもこの一週間あんまり重岡と関わった覚えはない。
執事は神山だけで十分だ。
「A様、本日は夜にパーティーがございます」
『分かった、そしたら赤い色のドレス用意しといてくれへん?』
神山の言葉に渋々そうお願いする私。
最近の私はほとんど神山といるようになった。
数日前まで私の元ばかり来ていた重岡と仕事ばかりしていた神山。
今はそれが逆になって私の傍にいてくれるのが神山、重岡は雑用ばかりしていた。
「気分を悪くされたら申し訳ないのですが…重岡のことどうなりましたか?」
『あぁ、今夜お父さんに報告するつもり』
「僕はA様が決めたことなら何でもいいと思います」
『ありがとう……』
最後は笑顔でそう言ってくれた神山に何だか申し訳なくなる。
ここ一週間神山には迷惑かけてばかりだったかもしれない。
『今日のパーティーってどこでやるん?』
「小瀧会社様のパーティーでございます」
神山のその言葉を聞いた瞬間すごく憂鬱な気分になった。
私の父と小瀧家の父はライバル会社で。
そのパーティーに参加する人たちは私のことをよく思っていない人が多いからだ。
私は少し憂鬱な気持ちでベッドから起き上がった。
.
そしてあっという間に夜になって。
車でパーティー会場へと向かえば私の家より何倍も何倍も大きい家が見えてきた。
「着きました、A様」
その言葉とともに車から降りる私。
パーティーには私の親と神山と……そして重岡も出席することになった。
パーティーに入るとすぐに小瀧家のお父さんと話す私のお父さん。
お母さんは仲の良い友達と親身になって話しているし。
結局私はパーティーに来ても何もすることがなかった。
「見てよ、あれ」
「あれって城山家のAさんやない?」
周りから聞こえるひそひそ声。
"小瀧家とライバルグループの城山家がこんなところに来るなんて"
そんな声が聞こえて私は今すぐにでもここから逃げ出したくなった。
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りってぃ(プロフ) - のんさん» そう言っていただき本当に嬉しい限りです(T_T)全部作品読んでくださるなんて本当に嬉しいです、のんさんも無理しない程度に作品読んでくださいね(;_;)!お気遣いありがとうございます、これからも頑張ります!(^^) (2020年10月20日 19時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - めちゃめちゃ良かったです(;▽;)一気にファンになりました。今からりってぃさんの全作品読んできます!無理なさら無い程度でいいのでこれからも楽しみにしています!お身体にお気をつけてお過ごしください (2020年10月20日 13時) (レス) id: dc321bd858 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - やさきみさん» やさきみさん!(T_T)いつもコメントいただいて本当に励みになってました、再開してからも早速コメントいただいて本当に嬉しい限りです(-.-)!また作品書いていく予定なので良かったら見てくださると嬉しいです!これからもよろしくお願いいたします!(;_;) (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - サブレさん» 長い間待ってくださりありがとうございます(T_T)今まで気長に待っていただき本当に感謝してもしきれません!昔の作品にも目を通してくださるなんて本当に何と言っていいか(;_;)これからも全身全霊頑張っていきますね! (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - しゅー!さん» ただいまです(;_;)本当に長い間待たせてしまって申し訳ないです(T_T)新作もすぐに更新していくつもりなので楽しみにお待ちください!1年間もの間楽しみに待っていただき本当にありがとうございました! (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りってぃ | 作成日時:2019年8月14日 20時