同居07. ページ7
最悪っ…ほんまに最悪すぎ。
慌てて下着を棚の中にしまえば小瀧は鼻歌を歌いながらこちらを見つめていた。
「山村って意外と女の子っぽい下着やねんな」
『余計なお世話や!ほんまに最低!!』
今度は小瀧がいない時間に洗って干さなければ。
何で生活するのにここまで気を遣わなければいけないのか。
少し恥ずかしい気持ちになりながら自分のクローゼットへと向かえば
キッチンから"晩飯何にする〜?"なんて声が聞こえてきた。
『別に何でもいいけど…一緒に食べるん?』
「はぁ?当たり前やろ?」
『てっきりそれぞれで食べるのかと……』
「そんなん一緒に住んでる意味ないやん」
小瀧の言ってる意味はよく分からないがとりあえずご飯は一緒に食べるらしい。
ちらっとキッチンの方を覗き込めば小瀧は何やら野菜を刻んでいた。
えっ…小瀧が作るん。
ちょ、ちょっと待って…やばい味になったりせえへんよな。
そんな不安を抱えながらもここは小瀧に任せて部屋着に着替えた。
.
しばらくスマホを見つめていると何だかいい匂いなものが鼻を掠めて。
ゆっくりとキッチンへと向かえばテーブルには美味しそうなカレーが置いてあった。
「お、山村やっと来た」
『え…これ小瀧が作ったん?』
驚く私に"ま、まぁ"と頭を掻いた小瀧。
目の前に並べられているカレー、サラダ、味噌汁を見てとてもうずうずした。
「味は保証せえへんからな」
『い、いただきます…!』
そんな小瀧の言葉を無視してカレーをぱくっと一口食べる。
口に運ぶと同時にカレーの味が口いっぱいに広がってとてつもなく美味しかった。
「美味いか?」
『んふふ、めっちゃ美味しい』
久しぶりにこんなに美味しいものを食べた気がする。
ぱくぱくと次から次へと頬張れば目の前のカレーはあっという間になくなってしまった。
"おかわりしてもいい?"と言えば小瀧はどこか嬉しそうに"しゃーないな"と言ってくれて。
"ほんまに山村は食い意地張ってんな"と軽く馬鹿にされてしまった。
『小瀧…あんたシェフになれるって!』
「は、はぁ?」
『やってそれぐらい美味しいもん!世界一になれるで!』
「何やねんそれ、意味分からんし」
にこにこ笑顔でそう言えば小瀧には冷たくそう言われてしまって。
でもそんな小瀧はどこか嬉しそうな顔をしている気もした。
1542人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りってぃ(プロフ) - 桃から生まれたももさん» コメントありがとうございます(;_:)ありがとうございます…!続編希望のお言葉も嬉しいです、また書いたときはぜひ見にきてくださると嬉しいです…!これからもどうぞよろしくお願いいたします(..)** (2019年6月25日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
桃から生まれたもも - 完結おめでとうございます~...で良いのかな..? 無理をしない程度に続編みたいです! (2019年6月23日 22時) (レス) id: 03ea0da012 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 天使=重岡ぁさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうというお言葉ありがとうございます…!続編希望のお言葉もすっごく嬉しいです!まだ書くかは分かりませんが、ふら〜っと現れて書きに来るかもしれないのでそのときはぜひ見ていただけると嬉しいです(..)*** (2019年6月11日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
天使=重岡ぁ - 完結おめでとうございます!できれば続編をかいてほしいです。 (2019年6月10日 22時) (レス) id: d85f290257 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆずれもんさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうのお言葉ありがとうございます…!大好きだなんて…本当に嬉しいです、やる気の源です(..)!続編希望のお言葉も本当に嬉しいです、またふら〜っと書きに来たときはぜひ愛読してください…! (2019年6月10日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りってぃ | 作成日時:2019年3月19日 14時