同居46. ページ46
嬉しくて目からぽたぽたと涙が溢れ出てくる。
そんな私の涙を小瀧は優しく指で拭ってくれた。
『私こそほんまにごめんっ……』
『小瀧のこと何にも知らずにひどいことばっかり言って……』
そう言った私に小瀧は"ええねん、気にすんな"そう言って微笑んでくれて。
また涙が溢れそうになった。
「俺さぁ、ずっとずっと藤井先輩に焼きもち焼いてた」
『へっ…焼きもち？』
「俺の方がずっと前から山村のこと好きやのに
山村はずーっと藤井先輩の方ばっかり見てるねんもん」
そう言ってこちらを見つめてくる小瀧に思考が完全に停止してしまう。
えっ…つまりはそういうことでしかないよな。
『えっ、えっ、えっ……』
「さっきも藤井先輩とデートしてたんやろ？」
『あ、いや…それは……』
「勝手に二人に焼きもち焼いてここまで連れて来てごめんな」
小瀧は完全に勘違いしていた、そうじゃない。
咄嗟に私は"違う！！"とそう言っていた。
『私やって小瀧のことずっと好きやし！』
「……は？」
『藤井先輩に振られて優しく慰めてくれたあのときから』
「え、ちょ……」
真っすぐ小瀧の目を見てそう伝えた。
戸惑いを隠せない小瀧はやっぱり私の大好きな人だった。
『意地悪なくせに優しいところとか全部好き』
『料理美味しいところもみんなに優しいところも好き』
そう言い終えたときには小瀧に優しく抱きしめられていて。
きっと小瀧は照れているのを隠しているのだろう、私の首筋に顔を埋めていた。
『先輩とはほんまに何もないから、ほんまにただコンクール見に行ってただけで』
「何なん、そんなんむかつく」
"藤井の野郎、山村の肩に頭乗っけてたし"そう言ってまた私をぎゅーっと強く抱きしめる。
そんな小瀧は私から離れるとしっかり私の目を見つめて。
「…俺と付き合ってください」
そう言ってくれた。
嬉しくて嬉しくて溢れてくる涙を必死に堪えた。
『ええの？こんな情けない彼女でええの？』
『私って結構意地悪やし口悪いし可愛げないし……』
そう言って小瀧の顔を見れば小瀧はどこか嬉しそうに微笑んでいた。
「お前がええねん」
そう言い終えるとそのまま強引に唇を重ねてきて。
小瀧と触れた唇がとても熱くて温かかった。
両思いってこんなに幸せなのか。
嫌いだった世界が一気に晴れていく気がした。
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りってぃ(プロフ) - 桃から生まれたももさん» コメントありがとうございます(;_:)ありがとうございます…！続編希望のお言葉も嬉しいです、また書いたときはぜひ見にきてくださると嬉しいです…！これからもどうぞよろしくお願いいたします(..)** (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
桃から生まれたもも - 完結おめでとうございます~...で良いのかな..？ 無理をしない程度に続編みたいです! (2019年6月23日 22時) (レス) id: 03ea0da012 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 天使＝重岡ぁさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうというお言葉ありがとうございます…！続編希望のお言葉もすっごく嬉しいです！まだ書くかは分かりませんが、ふら〜っと現れて書きに来るかもしれないのでそのときはぜひ見ていただけると嬉しいです(..)*** (2019年6月11日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
天使＝重岡ぁ - 完結おめでとうございます！できれば続編をかいてほしいです。 (2019年6月10日 22時) (レス) id: d85f290257 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆずれもんさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうのお言葉ありがとうございます…！大好きだなんて…本当に嬉しいです、やる気の源です(..)！続編希望のお言葉も本当に嬉しいです、またふら〜っと書きに来たときはぜひ愛読してください…！ (2019年6月10日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2019年3月19日 14時
