同居42. ページ42
コンクール当日。
新しく買ったワンピースを着て待ち合わせ場所へと行く。
待ち合わせ場所へと行けば、すでに藤井先輩は立っていた。
『すみません、待ちましたか？』
「全然待ってへんで、音楽聞くの楽しみすぎて30分前から待ってたとかじゃないからな？」
あ、音楽聞くの楽しみすぎて30分前から待っててくれたのか。
"早く行こ！"と目をきらきら輝かせる先輩に私は慌てて駅へと足を進めた。
「ナママケモノちゃん、待って〜」
『藤井先輩、歩くの遅すぎません？』
「可愛い可愛い妹よ！！」
『何で先輩の妹になってるんですか、私』
まるでお笑いかのようなやり取りをする私たち。
そそくさと歩く私の後ろを先輩は自分のペースでゆっくりゆっくりついてきていた。
「あんまり早く歩いてたら迷子なるで、ナママケモノちゃん」
『それはこっちのセリフですよ！！そんなにゆっくり歩いてたら迷子なりますよ！！』
いつからだろうか、私が先輩とこうして言い合えるようになったのは。
最近は全ての人たちに気を遣っていたから先輩には気を遣わなくてとても楽だった。
≪ はぁ…今日もかっこいいなぁ ≫
≪ このクラスの窓からめっちゃ見れるから最高 ≫
ついこの間まではあんなに藤井先輩のことが大好きでずっと見ているだけの存在だったのに。
人間とは怖いもので酷く失恋し新しく恋を始めるともうその人には全く興味がなくなるらしい。
『先輩は彼女さんとはどうなんですか？』
「もう毎日絶好調」
『はぁ…それはそれは腹が立つほど羨ましいですわ』
「でも"最近後輩の子と仲良くしすぎ！"ってめっちゃ怒ってる」
"でもそこがまた可愛いねん"そう言って嬉しそうに微笑む藤井先輩。
"その後輩ってもしかして私？"と聞けば先輩は当たり前かのようにしっかり頷いていた。
「そういうナママケモノちゃんはどうなん？」
そんな先輩の言葉に歩みを進めていた私の足はぴたりとその場に止まった。
"ほら！この間恋愛相談してきたやつ！"と言った先輩はゆっくりそのまま近づいてきて。
私は慌てて溢れ出てきそうな涙を堪えた。
『もう全部終わっちゃいました！！』
そう言って一人で"あはははっ"と笑えば先輩は何かを察したように優しく微笑んで。
"そうか、そっか"そう言った先輩。
「よく頑張ったな」
そう言った先輩は私の頭を優しく撫でてくれた。
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りってぃ(プロフ) - 桃から生まれたももさん» コメントありがとうございます(;_:)ありがとうございます…！続編希望のお言葉も嬉しいです、また書いたときはぜひ見にきてくださると嬉しいです…！これからもどうぞよろしくお願いいたします(..)** (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
桃から生まれたもも - 完結おめでとうございます~...で良いのかな..？ 無理をしない程度に続編みたいです! (2019年6月23日 22時) (レス) id: 03ea0da012 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 天使＝重岡ぁさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうというお言葉ありがとうございます…！続編希望のお言葉もすっごく嬉しいです！まだ書くかは分かりませんが、ふら〜っと現れて書きに来るかもしれないのでそのときはぜひ見ていただけると嬉しいです(..)*** (2019年6月11日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
天使＝重岡ぁ - 完結おめでとうございます！できれば続編をかいてほしいです。 (2019年6月10日 22時) (レス) id: d85f290257 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆずれもんさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうのお言葉ありがとうございます…！大好きだなんて…本当に嬉しいです、やる気の源です(..)！続編希望のお言葉も本当に嬉しいです、またふら〜っと書きに来たときはぜひ愛読してください…！ (2019年6月10日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2019年3月19日 14時
