同居35. ページ35
放課後。
今日は何だかめっちゃ慌ただしかったな。
とりあえず同居のことがばれなくて良かった。
『ばれたら大変やもんね、小瀧にも迷惑かかるし』
あれ…?私何でいちいち小瀧のこと気にしてるんや?
自然と出てきた独り言に動揺していると軽く小瀧と目が合って。
突然のことにびっくりした私は慌てて小瀧から目を逸らした。
「山村〜!今日日直やろ!なに帰ろうとしてんねん!」
鞄を持って教室から立ち去ろうとすれば担任に呼び止められてしまって。
私は慌てて担任の元へと駆けつけた。
.
今日はことごとくついていない。
あんなに重い教材を一人で職員室まで運ばされ。
完全に雑用であるクリップ留めの仕事も全部一人でさせられた。
おかげで担任からはめちゃくちゃすごい評価をもらったけど。
『最悪だけど意味のある日って思えばまだマシか……』
そう一人で呟きながら階段を上がっていると何やら上の方から声がして。
慌てて上を見上げると小瀧とクラスの女の子…がいた。
≪ これ小瀧の家の鍵らしいんやけどさ…このストラップ見て? ≫
≪ 山村さんもお揃いのやつ持ってたよね?これはなに? ≫
あの人だ……教室で必要以上に私に問いつめてきた。
教室に鞄取りに行こうと思ったけどさすがにここ通るのはまずいな。
仕方ない…もう一つ向こうの階段使って上に上がるかぁ。
そう思い歩き出そうとしたそのときだった。
「山村さんとは何もなくて良かった」
私の名前が聞こえて慌てて階段の隅に隠れた。
ちらりっと二人の方を見れば女の子が小瀧にぐいぐい詰め寄っているように見える。
「じゃあ私と付き合ってくれるやろ?」
「前からずっと言ってるけどそういうの困るから」
ま、まさかの告白……。
ずっと前から告られ続けているのか小瀧の返答はどこか呆れた様子だった。
"なんでなんで!!"としつこい女の子に小瀧は一つため息をついた。
「俺、山村と同居してるから」
「たまに一緒に帰ったりもしてるしスーパーで買い物もしてるし」
……は?
あまりにもの衝撃の言葉を発する小瀧に思わずしゃがみ込んでしまった。
ちらっと小瀧の方を見ればばっちりと小瀧と目が合ってしまって。
どこか驚いたような顔をする小瀧をがっつり睨んで私は慌ててその場から離れた。
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りってぃ(プロフ) - 桃から生まれたももさん» コメントありがとうございます(;_:)ありがとうございます…!続編希望のお言葉も嬉しいです、また書いたときはぜひ見にきてくださると嬉しいです…!これからもどうぞよろしくお願いいたします(..)** (2019年6月25日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
桃から生まれたもも - 完結おめでとうございます~...で良いのかな..? 無理をしない程度に続編みたいです! (2019年6月23日 22時) (レス) id: 03ea0da012 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 天使=重岡ぁさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうというお言葉ありがとうございます…!続編希望のお言葉もすっごく嬉しいです!まだ書くかは分かりませんが、ふら〜っと現れて書きに来るかもしれないのでそのときはぜひ見ていただけると嬉しいです(..)*** (2019年6月11日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
天使=重岡ぁ - 完結おめでとうございます!できれば続編をかいてほしいです。 (2019年6月10日 22時) (レス) id: d85f290257 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆずれもんさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうのお言葉ありがとうございます…!大好きだなんて…本当に嬉しいです、やる気の源です(..)!続編希望のお言葉も本当に嬉しいです、またふら〜っと書きに来たときはぜひ愛読してください…! (2019年6月10日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りってぃ | 作成日時:2019年3月19日 14時