同居29. ページ29
お昼休み。
理絵とお弁当を食べていると突然私の元にクラスの女子たちが集まってきて。
そんな女子たちはなぜか私の方を見つめていた。
「山村さん、藤井先輩っていう方が山村さんに会いたいって」
「お昼休み突き当たりの階段に来てほしいって言ってたで」
そう言ってくれた女子に慌ててその場に立ち上がる。
藤井先輩がもし待ってくれてるなら早く行かないと。
私は目の前にいる女子たちに"ありがとう"と言ってそのまま教室を飛び出した。
.
結構進むと見えてきた階段。
そこは少し薄暗くて階段を上がるのには少し勇気が必要だった。
『藤井先輩〜?いますか〜?』
一歩一歩踏みしめて階段を上がっていく。
屋上までの階段を上がると目の前には鬼のような顔をして階段に座っている小瀧がいた。
『ひ、ひぃいいぃいいっ!!!』
な、なんでこんなところに小瀧が。
慌てて逃げようとすれば後ろががしっと強く腕を掴まれてしまった。
「なに逃げようとしてんねん」
『べ、別に逃げようとしたわけじゃないし……』
あの後も先生に何度か怒られていた小瀧。
そして放課後の掃除も"小瀧も参加してや"と言われていた。
絶対怒ってる…怖すぎる。
今日は絶対目合わせへんって決めてたのに何でこんなところで。
「藤井先輩に呼び出されてここ来たんやろ?」
『何でそのこと知ってるん…』
「藤井先輩じゃなくて呼び出したのは俺やから」
『なっ…!そこまでするとか卑怯!!』
私の言葉に"やってこうでもせんと山村絶対来てくれへんし"と言った小瀧。
そんな小瀧はさらに"あと色々ばれたくないやろうからここに呼び出した"と言っていた。
『い、言っとくけど…私は悪くないからな』
「嘘つけ、山村より一本遅い電車に乗ったせいでこんなに遅刻したんやぞ」
少し対抗してそう言えば強引にほっぺをぶにゅっと掴まれてしまって。
そんな小瀧はどこか怒った様子で私を見つめていた。
「今日の夕飯は山村が作るってことでよろしくな?」
『ちょ!私料理とかやったことないってば!!』
「楽しみやな〜、山村の料理」
『ほんまに最低…ほんまにむかつく』
嫌味ったらしくそう言ってくる小瀧をきぃっと睨む。
そんな私なんてお構いなしに小瀧は目の前で鼻歌を歌っていた。
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りってぃ(プロフ) - 桃から生まれたももさん» コメントありがとうございます(;_:)ありがとうございます…!続編希望のお言葉も嬉しいです、また書いたときはぜひ見にきてくださると嬉しいです…!これからもどうぞよろしくお願いいたします(..)** (2019年6月25日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
桃から生まれたもも - 完結おめでとうございます~...で良いのかな..? 無理をしない程度に続編みたいです! (2019年6月23日 22時) (レス) id: 03ea0da012 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 天使=重岡ぁさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうというお言葉ありがとうございます…!続編希望のお言葉もすっごく嬉しいです!まだ書くかは分かりませんが、ふら〜っと現れて書きに来るかもしれないのでそのときはぜひ見ていただけると嬉しいです(..)*** (2019年6月11日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
天使=重岡ぁ - 完結おめでとうございます!できれば続編をかいてほしいです。 (2019年6月10日 22時) (レス) id: d85f290257 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆずれもんさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうのお言葉ありがとうございます…!大好きだなんて…本当に嬉しいです、やる気の源です(..)!続編希望のお言葉も本当に嬉しいです、またふら〜っと書きに来たときはぜひ愛読してください…! (2019年6月10日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りってぃ | 作成日時:2019年3月19日 14時