同居23. ページ23
翌日。
窓の外を見つめながらしばらく考え事をする。
不思議と藤井先輩のことはもう綺麗に吹っ切れていた。
『"俺を好きになればええのに"…か』
あのとき小瀧が言っていた言葉。
昨日の夜からそんな小瀧の言葉が頭から離れなかった。
「お、来るの早いやん」
『おはよ、理絵』
いつも通りの時間に登校してきた理絵は机の上に鞄を置くとすぐに私の元へやってきて。
ぼーっと窓の外を見つめる私に理絵は"なんかあった？"と聞いてきた。
『実は藤井先輩に振られてしまいました』
「えぇ？え？は？はぁああ？」
"どういうことよ！"と言わんばかりにずんずん近づいてくる理絵。
そんな理絵は今までで一番驚いた顔をしていた。
『振られたっていうより失恋した感じかな』
『藤井先輩が彼女さんと歩いてるところ見てもうてん』
昨日あった出来事を全て話せば"うわお、まじか"と苦笑いの理絵。
そんな理絵はどこか悲しそうに私のことを見つめていた。
「あ、それつけてるんや」
ポケットから鍵を取り出してナママケモノを見つめる。
隣からそう言ってきた理絵に私は"そうやねん"と答えた。
「それ見たら先輩のこと思い出すしAのことやからもう外して捨ててるんかと思ってた」
確かに…そう言われてみればそうかもしれない。
もし昨日私があのまま一人で家に帰って一人で泣いていたらこのストラップはもう捨ててるはず。
『先輩を好きになった証やから外す気はないかな』
「めっちゃかっこいいこと言うやん」
このナママケモノを見るとやっぱり先輩とのことを思い出して悲しくなる。
だけど先輩を好きだったことに好きになっていたことに変わりはないから。
≪ ほら、こいつも笑ってるやろ？ ≫
≪ 可愛いやんけ、俺は気に入ってるんやぞ ≫
それに…小瀧がナママケモノつけてくれてたこと結構嬉しかったし。
あんな笑顔の小瀧を思い出したらもうさらさら外す気はない。
「あ、小瀧おはよ」
「おう、おはよう」
そう小瀧に挨拶した理絵に慌てて振り返る。
目の前にはセットしてないふわふわの髪で突っ立っている小瀧がいた。
「先輩に振られたとは思われへんぐらい元気やな」
そう言ってにやっと笑う小瀧に"なっ…！"と言いかける私。
相変わらず嫌味っぽい小瀧に少し腹が立った。
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りってぃ(プロフ) - 桃から生まれたももさん» コメントありがとうございます(;_:)ありがとうございます…！続編希望のお言葉も嬉しいです、また書いたときはぜひ見にきてくださると嬉しいです…！これからもどうぞよろしくお願いいたします(..)** (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
桃から生まれたもも - 完結おめでとうございます~...で良いのかな..？ 無理をしない程度に続編みたいです! (2019年6月23日 22時) (レス) id: 03ea0da012 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - 天使＝重岡ぁさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうというお言葉ありがとうございます…！続編希望のお言葉もすっごく嬉しいです！まだ書くかは分かりませんが、ふら〜っと現れて書きに来るかもしれないのでそのときはぜひ見ていただけると嬉しいです(..)*** (2019年6月11日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
天使＝重岡ぁ - 完結おめでとうございます！できれば続編をかいてほしいです。 (2019年6月10日 22時) (レス) id: d85f290257 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ゆずれもんさん» コメントありがとうございます(;_:)おめでとうのお言葉ありがとうございます…！大好きだなんて…本当に嬉しいです、やる気の源です(..)！続編希望のお言葉も本当に嬉しいです、またふら〜っと書きに来たときはぜひ愛読してください…！ (2019年6月10日 19時) (レス) id: 7cdc997d36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2019年3月19日 14時
