羽ばたけWEST ≪ 1000人企画 ≫

＊ ページ46

翌日。



ぼーっとした頭で学校に行けば神山が教室の前に立っていて。

そのまま"裏庭に来てくれへん？"と言った神山の後を必死でついていった。









『神山どうしたん？』


「夏村なんか体調悪そうな顔してるからどうしたんかなって思って」



"別に何にも…"と言おうとした私の言葉を遮って"泣いてたん？"と聞いてくる彼。

あまりにも図星で恥ずかしくなって下を向くと神山は嬉しそうに"ふふ"と笑っていた。









「俺のために嫉妬して泣いてたとか可愛すぎるやろ」


『なっ！嫉妬なんか…！』



にこにこ笑う神山はいつもの優しい神山ではなくどこか意地悪な神山だった。

私はそんな神山にただただ驚いていた。









「いつも楽しそうに俺のことこき使うやろ？

この間の資料運ぶときも真っ先に俺のこと探してたもんな？」



「テストの消しゴムのときもいっつも忘れてるのわざとやろ？

ほんま可愛いよないつも、ちょっと嫌なこと言ったらすぐ泣きそうな顔するし？」



最悪だ、全部ばれてた。

何も知らないようなフリをしていたくせに実は全部気づいてたんだ。









『……最低！！』


「やって可愛いんやもん、手の平で転がそうとしてるのも可愛すぎて意地悪したくなってまう」



『……もう嫌い！！』


「とかいって嫌いになられへんくせに」



必死で対抗しようとするけどあまりにも神山の言葉が意地悪で。

嫌いになろうとしても嫌いになれない自分がいた。









「ほら、俺のこと好きになりましたって付き合ってくださいって言って」


『…嫌や！！』



「言わな告白してきた子と付き合おっかな、それでもいいん？」


『……嫌です』



神山の圧に負けて仕方なく"神山のことが好きです、付き合ってください"と言葉を並べる。

満足そうに微笑んだ神山は"思い通りになってくれて嬉しい"と言っていた。









「よくできました」



そう言った神山は強引に私と唇を重ねてきて。

手の平で転がしていたはずの私は全部彼の手の平によって転がされていた。









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いとさんからのリクエスト

「 手の平で転がしている女の子を手の平で転がす神山くん 」でした(..)*



初めて挑戦するタイプのお話で書いていてとても楽しかったです。

またこういうお話にも挑戦しようかな(;_:)笑








素敵なリクエストありがとうございました。









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重岡大毅 / 独占欲強め→←神山智洋 / 転がし合い

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