羽ばたけWEST ≪ 1000人企画 ≫

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体育祭当日。



がやがやと盛り上がっている体育祭もあっという間に終盤。

予定表を確認すれば流星が出るリレーまでもうすぐだった。






校庭の周りをうろうろしていると準備体操をしている流星が見えて。

慌てて駆けつければどこか余裕のなさそうな顔をしていた。





『流星も緊張したりするんやね』



汗を拭っている流星にそう言えば"失礼やぞ"と頭をこつんっと突かれてしまった。

ちらっと相手チームのアンカーを確認すると陸上部の人たちばかりで。



サッカー部の流星は勝てるのだろうかと少し不安に思ってしまった。






「A、気合入れさせて」


『えっ、ちょ……』



そう言った流星にぐいっと引き寄せられて強引に抱きしめられる。

ぎゅーっと強く抱きしめてくる流星の柔軟剤がふわっと私の鼻を掠めた。





『みんな見てるからっ……』


「ええねん、俺とAやから」



そう言った流星の手が少し震えているのが分かって。

ぽんぽんっと頭を撫でてあげれば流星は私の首筋に頭を埋めていた。






「なぁ、もしこのリレー勝ったらちゅーしてもいい？」



私のことをじーっと見つめながらそう言った流星は真剣で私は頷くことしかできなくて。

リレーが始まるアナウンスが聞こえて流星はそのまま行ってしまった。







恋とか付き合うとかそんなこと私にはまだ分からない。

でも流星はクラスにいる男子とは少し違う、自分でも少し意識してる。





ぼーっと考え事をしているといつの間にかリレーの終わった笛の音がして。

"なんと！藤井流星が陸上部を抜かして第一位です！"そんなアナウンスが聞こえていた。



ちらっと流星の方を見ればぐいぐいっとこちらに近づいてきていて。





『流星おめで…んっ……』



気づいたときには流星と唇が重なっていた。

周りからの歓声が聞こえる、心臓がとても音を立てていた。






「ふふっ、Aの唇柔らか」



そう言って目の前で嬉しそうに微笑む流星は私のクラスメイト。

いや…ボーイフレンド？それともただの両想い？




その日を境に"早く付き合えばいいのに"と言われるようになったのは言うまでもない。









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瀬菜 ..。さんからのリクエスト

「 甘い流星くんのお話 」でした(..)*



彼氏彼女設定にしようかなと思いましたが

クラスメイトの方がきゅんきゅんするんじゃないか？とクラスメイトにさせていただきました。






素敵なリクエストありがとうございました。






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