トップアイドル2

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最近はヒョンジナを見るだけで胸が早鐘を打って痛いのに、でもやっぱり傍にいたくて、少しでもあの緩くて甘い笑顔を私に向けて欲しくて、ヌナって呼んで欲しくて、ヒョンジナがいると自然と目で追ってしまう。
急に引き込んだ練習室。ヒョンジナだ、と思ったら思わず身体が動いてしまった。驚いた顔をしたヒョンジナは、ほんとに目を真ん丸にして口も子どもみたいにぽかんと開いて可愛い。だけど、腰に回した腕が案外いっぱいいっぱいで届いている事に気が付いて、当たり前だけど男の子なんだな、って実感する。細身に見えるヒョンジナだけど、ここ最近は筋肉もしっかりついてきているなと思う。相変わらずスンミナとかはお姫様抱っこ出来ないみたいだけど。



「そういえばさ、ヒョンジナって私のこと持ち上げられる？」



バックハグの状況にさせられて、照れる気持ちを逸らすために色々考えていたら不意に思った。
そうじゃん、ヒョンジナってスンミナのこと膝で蹴り上げてどうにか持ち上げてたよね。そう聞けば、ヒョンジナが凄く嫌そうな顔をして振り返る。



「何ですか急に」



「え、だってスンミナのことお姫様抱っこ大変そうだったなって思い出してさ」



そう言えば、彼も思い出したのか納得したように頷いてから拗ねたような表情を浮かべた。



「流石にヌナは抱っこ出来るよ」



「スンミナ細いじゃん。それに私もそれなりに筋肉あるから重いよ、っうわ…」



「ほら、出来たじゃん」


不意にぐるりと伸びた腕を外されて、対面すると肩と膝裏に腕を差し込まれて持ち上げられる。急に不安定になった体勢に驚いて首に腕を絡ませたけど、思っていたよりもしっかりとした安定感に一瞬の恐怖感から直ぐに羞恥心へと移行した。顔も近いし、今まで意識したことなかったようなヒョンジナの匂いに思わずヒョンジナの匂いだ、なんて思ってしまったことにも恥ずかしさを覚える。無意識に思うほど刷り込まれていたことが恥ずかしい。
ちらりと近付いた顔を下から覗き込めば、ちょっと得意気に目を細めて笑うヒョンジナがいて。可愛いのとカッコイイのとどっちの気持ちも湧き出てきてズルいなぁなんて思う。

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