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イジュンさんと少し立ち話した後、そのまま事務所へと戻れば急にドアが開いたかと思うと腕を引っ張られてそのまま中へと入れられた。ぎゅ、っと腰辺りに回った腕の細さと、ふわりと嗅ぎ慣れた匂いがして、そんなことをする人物にあたりは直ぐについたけど。
「…Aヌナ」
「正解！よく分かったね！」
じとっとした目を向けても何も動じずにケラケラと笑っているのは案の定ヌナだった。退院してから数日は、練習室に入るとフラッシュバックして過呼吸を起こすことを繰り返していたけど、最近では1人で練習室に籠ることも以前のように増えてきていた。依然としてパニックが起きても大丈夫なように頓服薬もあるし、対処法もいくつか先生と考えて実践出来るようにしているとは話していたけど。
「どうしたんですか、急に」
「ヒョンジナっぽい足音だなぁと思って見てたら、ヒョンジナが通ったからさ。ただそれだけなんだけどね」
理由がヌナらしくて肩の力が抜ける。毎回抱き着かれる度にドキドキするし、何なら病院で一度いい雰囲気にもなったし、それっぽい事も言われたから期待してしまうこの気持ちの持ちどころに困る。でも、多分ヌナはなーんにも考えてないんだろうなぁっていう緩い笑顔を浮かべるから、振り回されてヤキモキする気持ちもあるけど、でもやっぱり1番はいつもの笑顔を見ていると安心する気持ちの方が大きい。
「あ、そうだ、後で新作のお菓子いっぱい買ったから一緒に食べようよ。2人で食べたらカロリーも半分だよね」
ちょっとだけ内緒話するみたいに声を潜めたヌナが可愛い。
でもやっぱり呑気な顔を見ていたら悔しくて、ヌナの白くて細いのに女性らしい柔らかさのある腕を優しく掴んで自分の腰に回した。ヌナの長い腕が自分の腰にいっぱいいっぱいで回っているのを見て、その上から自分の腕を重ねてみる。すっぽりと覆い隠す自分の腕の太さと比べると、よりヌナの細腕が強調されたような気がした。
ヌナの手を甲から指を絡めるようにして重ねると、バックハグさせられる体勢のヌナが、俺の肩口に顎を置いて「甘えたさん？」なんてお姉さんぶる。まあ、俺も年下の特権を使えばヌナが拒まないことを知っているから態々否定はしないんだけどね。
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elmo(プロフ) - いつでも待ってます😊 (5月23日 16時) (
レス) id: fe6e18ad7e (このIDを非表示/違反報告)
elmo(プロフ) - 更新がゆっくりでも、その間何度も読み返して更新される準備をしているので全然気になさらないでください！それくらい軽い素敵なお話じゃなくて、優しくてあたたかい丁寧な言葉でわかりやすくて言い表せないくらい感情が汲み取れて素敵な暖かく優しい重さのお話と思っ (2023年5月7日 0時) (レス) @page27 id: fe6e18ad7e (このIDを非表示/違反報告)
しろもち(プロフ) - elmoさん» 更新度々遅くなってすみません…。いつもコメントありがとうございます、とても励みになっております。 (2023年5月6日 21時) (レス) id: 0f5a8f8e99 (このIDを非表示/違反報告)
elmo(プロフ) - 更新ありがとうございます！いつも更新されてるかチェックして更新されてたら喜んで読んでテンションあげていただいてます！ (2023年5月1日 22時) (レス) @page26 id: fe6e18ad7e (このIDを非表示/違反報告)
しろもち(プロフ) - elmoさん» 言葉に関しては気をつけて書いているのでそう言っていただけて嬉しいです。日本ならではのたくさんある一人称にもこだわりがあるので、ぜひ想像を膨らませながら読んでくださると幸いです。 (2023年3月15日 22時) (レス) id: 0f5a8f8e99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろもち | 作成日時：2023年2月13日 22時
