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JS「最近Aちゃんはどう?」
ジスから久々にAの話題が出て、最近の様子を思い出す。
どこまで伝えていいのか分からず、あんまり良くないかなと濁して伝えれば聡いジスは何となく状況を理解してくれたようだった。
JS「Aちゃんのことも心配だけどさ、僕はハニのことも心配だよ。スンチョルだって言ってたよ。人の心配ばかりして、自分だって最近あんまり寝れてないんじゃないの?」
そう指摘されれば図星で苦笑しか返せない。
でも、それは俺が自分自身で望んで招いた結果だから俺自身の責任だ。
JH「今は何も出来なくてもただ傍にいたいんだ。心配してくれてありがとう、ジス」
そう言えば、ジスは眉を八の字に下げて困ったような笑みを浮かべた。
JS「強く言えないの分かってて言ってるでしょ。無理はしすぎないでね」
ジスの言葉にしっかりと頷いて返すと、ジスは諦めたように帰路へとついた。
半年近くは通っているせいで通い慣れた廊下を辿り、美術室へと急いでいれば久しぶりに女子達に囲まれた。
Aと文化祭を回っていたことが触れ回ってからというもの、こういった呼び出しや追い回しもほとんどなくなっていたのだ。
理由はやはりAで、高嶺の花効果なのか「Aさんには敵わないから」ということらしい。
4人で回っているだけでもその効果があったのだ。
女子生徒1「あの、ジョンハン君、ちょっといい?ここじゃなんだから……」
緊張した面持ちの女子生徒に本当は早く美術室へと行きたい気持ちを押し殺し頷く。
それから連れ立って訪れたのは、美術準備室前だった。
この時間だとAは美術室にいるから聞こえないとは思うが、美術準備室と美術室は中で繋がっている。
聞こえていないのは分かっていても、いつもAと過ごす場所の前の廊下とはいえ、何となくモヤモヤとした気持ちを抱えながら目の前の女子生徒が口を開くのを待った。
女子生徒1「…あのね、噂で聞いたんだけど、Aさんと付き合ってるって本当?友達が一緒に帰ってるところ見たって。それに文化祭も一緒に回ってたでしょ?」
Aと帰る時間は遅いのに見られていたのかと驚く。
でも、もしかしたら最近告白がガクンと数を減らしたのは文化祭を一緒に回っていたからではなく、一緒に帰っているのが目撃されていたからかもしれない。
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moco(プロフ) - はじめまして。引き込まれて夜中まで一気に読んでました^^;素敵なお話ありがとうございました♪続編もお待ちしています(*^^*) (2021年11月4日 19時) (レス) @page50 id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
しろもち(プロフ) - そのさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです😭貴重なお時間を割いて感想を書いてくださり本当にありがとうございます! (2021年10月19日 13時) (レス) id: 726cd132f0 (このIDを非表示/違反報告)
その(プロフ) - はじめまして。この作品を読んでとてもあたたかい気持ちになりました。私はジョンハンペンなのですが、切なく儚く恋しい青春の1ページを切り取ったようなこんな素敵な作品に出会えて、大好きなお話がまた一つ増えました。また他のお話も楽しみにしています☺︎ (2021年10月19日 10時) (レス) @page50 id: c07bdef56b (このIDを非表示/違反報告)
しろもち(プロフ) - つな缶の神様さん» 久々に小説を書き、めちゃくちゃドキドキしながら投稿したので、そう言っていただけて嬉しいです!こちらこそ貴重なお時間を使って読んでコメントまで残してくださってありがとうございます! (2021年10月14日 18時) (レス) id: 726cd132f0 (このIDを非表示/違反報告)
つな缶の神様 - とても続きが気になります!素敵な小説を書いてくださって、ありがとうございます! (2021年10月14日 18時) (レス) @page8 id: cd2586cfeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろもち | 作成日時:2021年10月14日 9時