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Aに彼氏がいることが分かって数日後からタイミング良く夏休みに入った。
Aは日本に1人で一時帰国するらしく、夏休みが終わる2日前に韓国に帰ってくる予定らしい。
というのも、俺は実際にはその予定を本人から聞いた訳では無い。
あの個展以来どう接していいか分からず、この数日Aと話してすらいないのだ。
だから、日本へ帰ったという情報もいつの間にか連絡先を交換していたジスから聞いた。
JS「いつまで塞いでるつもり?」
夏休みも変わらずダンス部は活動がある。
塞ぎ込む俺に呆れたような、それでいて心配もしてくれているのであろう声色でジスは問いかけてきた。
JH「めちゃくちゃ好きだったんだから落ち込むくらい好きにさせてくれよー……」
JS「好きならAちゃんに伝えてしっかりフラれてきたら?」
SC「まあまあ、今はそんな詰めてやるなって」
見兼ねたようにスンチョルがフォローに入ってくれる。
だけど自分でもAへ想いを告げてきっぱりフラれた方がいいことは分かっていた。
そうすれば一番仲のいい友達にはなれるはずだから。
A久しぶり
A予定より早いけど帰ってきたよ
悶々としながらも自分の気持ちに整理がついてきた頃、Aから予定より1週間早いけど韓国へ帰ってきたという連絡が来ていた。
何だかんだ会える距離にいることが嬉しくて思わず電話を掛ける。
「……ヨボセヨ?」
繋がってしまってから慌てて何を話すかノープランだったこと、夏休みが始まる数日前から今の今まで微妙な距離が空いてしまっていたことを思い出すがもう後の祭りだ。
JH「ヨボセヨ。連絡中々出来なくてごめん。日本はどうだった?」
とりあえず無難にそう言葉を続ければ、日本の祖母の家にお世話になっていたこと、日本食を久々に食べたことなどを話してくれるが、どうも空元気に思えて仕方がない。
無理して声を明るく保っているような、そんな気がする。
JH「A、今から家に行ってもいい?久々に会いたい」
「今から?……荷解きしたいんだけど」
JH「ちょっとだけでいいんだ。どうしても顔を見たくて。…ダメ?」
狡い聞き方だと思う。
Aの性格上、こうして下からお願いすれば断れないことは分かっていた。
案の定渋々といったようにAが了承してくれたので、直ぐに用意して家を飛び出した。
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moco(プロフ) - はじめまして。引き込まれて夜中まで一気に読んでました^^;素敵なお話ありがとうございました♪続編もお待ちしています(*^^*) (2021年11月4日 19時) (レス) @page50 id: b8fe820ef0 (このIDを非表示/違反報告)
しろもち(プロフ) - そのさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです😭貴重なお時間を割いて感想を書いてくださり本当にありがとうございます! (2021年10月19日 13時) (レス) id: 726cd132f0 (このIDを非表示/違反報告)
その(プロフ) - はじめまして。この作品を読んでとてもあたたかい気持ちになりました。私はジョンハンペンなのですが、切なく儚く恋しい青春の1ページを切り取ったようなこんな素敵な作品に出会えて、大好きなお話がまた一つ増えました。また他のお話も楽しみにしています☺︎ (2021年10月19日 10時) (レス) @page50 id: c07bdef56b (このIDを非表示/違反報告)
しろもち(プロフ) - つな缶の神様さん» 久々に小説を書き、めちゃくちゃドキドキしながら投稿したので、そう言っていただけて嬉しいです!こちらこそ貴重なお時間を使って読んでコメントまで残してくださってありがとうございます! (2021年10月14日 18時) (レス) id: 726cd132f0 (このIDを非表示/違反報告)
つな缶の神様 - とても続きが気になります!素敵な小説を書いてくださって、ありがとうございます! (2021年10月14日 18時) (レス) @page8 id: cd2586cfeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろもち | 作成日時:2021年10月14日 9時