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町の酒場からそう遠くないところに海賊たちの姿があった。港には海賊旗を掲げた船が停泊している。
「金目のもんを奪え！逆らう奴らは皆殺しにしろォ！！」
「「おう！！」」
海賊たちはそれぞれの手に武器を持ち、好き勝手に暴れまわっていた。
家に押し入っては金品を強奪し、逃げ惑う人々を捕まえては理不尽に暴力を振るう。
為す術もない人々は一方的に虐げられるしかなかった。
「やだ！離してよ！」
「ヒュー。なかなか良い面してんじゃねェの。コイツは高く売れそうだぜ」
「その前にお頭が気に入るかもしれねェけどな」
「ヒャッヒャッヒャ。違ェねェ！」
「やめろ！娘を連れて行かないでくれ！」
「あ？なんだこのジジイ」
「連れていくなら私にしろ！娘を放してくれ！」
「バァカかテメェ。ジジイなんざ、誰が買うってんだ！」
「ぐはっ！」
「お父さんっ！！」
悲鳴や怒号が平和な町に響き渡り、たちまち阿鼻叫喚と化す。人々は皆、海軍の速い到着を心から切望していた。
「うわあああん………！お母さん………！！お父さん………！！」
そんなとき、子どもの大きな泣き声が辺りに響く。
親とはぐれてしまったのだろう。幼い少年はその目から大粒の涙をいくつも流していた。
姿の見えない両親を求めてふらふらと歩く子どもは不運にも海賊の1人にぶつかってしまう。
「チッ。うるせェガキだぜ………おい！黙らねェと殺すぞ！！」
「ひっ………！」
泣き止む気配のない子どもに苛立ち、眼前に剣を向ける海賊。止めに行こうにも、立ち向かう術がない人々にはどうしようもできなかった。
鋭く光る剣を向けられれば大人でも恐怖を感じるものだ。ましてや、幼い少年にとっては尚更。
死を突きつけられた少年はさらに声を張り上げ、両親の名を呼びながら泣き叫ぶ。
「あァ、そうかよ。じゃあ………死ね！！」
そんな様子にわざとらしくため息をついた後、海賊は剣を頭上へ振り上げた。陽光を浴びて銀色に輝く刃が勢いよく振り下ろされ、少年の元へまっすぐ向かう。
この場にいる誰もがこの先の状況を想像し、あまりの惨さに絶望した。無惨な子どもの死体を見ないよう、人々は固く目をつぶる。
空気を切りながら落ちる刃の音、幼い少年の断末魔、血が四方に飛び散る音………人々の耳に届くのはそれらの音のはずだった。
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『はい、ストップ』
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うさこ - 続き楽しみです (11月2日 4時) (
レス) @page29 id: acedfd8679 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？出来れば、トラファルガーローオチでお願いします🥺続き待ってます。頑張って下さいね。 (8月20日 2時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
カリリン - もう、書いていただけないのでしょうかぁ… (2023年5月1日 19時) (レス) @page29 id: d3adcc0fb3 (このIDを非表示/違反報告)
*Noah*(プロフ) - ついに夢主を認識しましたか！キャプテンがこの後どうするのか、夢主ちゃんとどうなるのかすごく気になります！大変だとは思いますが、頑張ってください。応援してます！！ (2023年1月17日 17時) (レス) @page28 id: aaa7af5a28 (このIDを非表示/違反報告)
りりあさん。 - あ“あ”あ“あ”あ“続きまってますううう！！！！！！！ (2022年11月15日 21時) (レス) @page25 id: 60176f6c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チャシャ猫 | 作成日時：2021年8月23日 0時
