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置いたままにしていた剣を回収し、私は人質にされてた人のところへ向かう。
特に目立った怪我はなさそうだし………この人は運が良かったんだね。
『大丈夫？』
「あ、ああ………お前さん、強いんだな」
『そりゃどうも。あとは任せるからね。これだけのびてりゃ、簡単に捕まえられるでしょ』
「すまないな………お前さんのおかげで助かった。礼を言う」
『いいよ、別に。ついでだから』
正義感が強い駐在さんは逃げ遅れた人を助けるために、わざわざ海賊たちがいるところにやって来た。
おおかた、人々の避難は首尾良くいったんだろうけど………運悪く自身が人質にされたってところかな。
まったく、運が良いんだか悪いんだか。
『じゃあ、私はこれで_____』
「噂通りだな、お前さんは」
小さな声で呟いた駐在さん。この場から去ろうとしていた私の足はピタリと止まる。
『………へェ。私を知ってるの？』
「知ってるもなにも………逆に知らない奴はいないだろう。なんせ、あんたはあの_____」
『ストップ』
最後まで言う前に私は彼の言葉を遮った。
『私、今は普通の旅人だから』
どんな噂か知らないけど、私のことを広められるのは困る。この町の人々はまだ私に気づいてないようだしね。
「………わかった。そういうことにしておこう」
『話が早くて助かるよ。じゃあね』
駐在さんに背を向け、今度こそ本当にこの場から立ち去る。背中にずっと突き刺さる視線は気にしないことにした。
すっかり人気がなくなった町には未だに争う声が聞こえてくる。
まあ、さっきの海賊たちで全員だとは思ってなかったしね。“お頭”って呼ばれてたボスがいるんでしょ、きっと。
『………少しは楽しめるといいな』
この物足りない気持ちを解消するべく、私は喧騒が聞こえる方へと向かった。
＊＊＊
女が去った後、1人残された男は懐から折りたたまれた紙を取り出した。
それは今朝の新聞と共に届いたお尋ね者たちの手配書。その中の1枚に男は目を止める。
中央には1人の人物の写真が大きく貼られていた。写真の主はフードで顔を隠し、悪戯っぽく口許に人差し指を立てている。
「………こんな大物がこの町にいるとはな」
写真の上に大きく記された“WANTED”の文字と下の数字を見て、男は女が去った方角を見つめていた。
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うさこ - 続き楽しみです (11月2日 4時) (
レス) @page29 id: acedfd8679 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？出来れば、トラファルガーローオチでお願いします🥺続き待ってます。頑張って下さいね。 (8月20日 2時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
カリリン - もう、書いていただけないのでしょうかぁ… (2023年5月1日 19時) (レス) @page29 id: d3adcc0fb3 (このIDを非表示/違反報告)
*Noah*(プロフ) - ついに夢主を認識しましたか！キャプテンがこの後どうするのか、夢主ちゃんとどうなるのかすごく気になります！大変だとは思いますが、頑張ってください。応援してます！！ (2023年1月17日 17時) (レス) @page28 id: aaa7af5a28 (このIDを非表示/違反報告)
りりあさん。 - あ“あ”あ“あ”あ“続きまってますううう！！！！！！！ (2022年11月15日 21時) (レス) @page25 id: 60176f6c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チャシャ猫 | 作成日時：2021年8月23日 0時
